配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
コンピュータネットワークを基本とした現在の高度情報化社会において,インターネットは不可欠な情報伝達媒体として認識されているが,同時にコンピュータウィルスの感染やサイバーテロなどの脅威に常にさらされているといっても過言ではない.本研究では,ウィルス撃退方法を確率モデルで記述し,コンピュータウィルス撃退のためのセキュリティモデルの開発を行う.さらに,期待ウィルス感染数やウィルス感染爆発確率,コンピュータウィルス撃退までの時間に関する尺度を定量的に導出することにより,当該ウィルス撃退方法の性能評価を行う.これにより,本研究で提案する自律的ウィルス撃退用セキュリティモデルの有効性を定量的に評価出来る. 17年度は,これまでの研究成果を統括するとともに,開発されたセキュリティモデルの性能評価ならびに実証分析を行った.(1)評価実験:コンピュータネットワーク(PC数)の規模とウィルスの繁殖速度(推移確率行列)に応じてモデルの定量的な比較を行い,2つのモデルの特性について論じた[土肥].(2)模擬実験によるシステム評価:模擬実験では,研究室内に擬似的に構築されたLANシステム上で2種類のセキュリティモデルに基づいた耐ウィルス設計と避ウィルス設計を比較し,大規模なネットワークサイズを想定したシミュレーション実験を通じて,避ウィルス設計に対する耐ウィルス設計の頑強性を調べ,評価実験で得られた知見をより大規模なネットワークにおいて立証することを試みた.[土肥,岡村].上述の研究と平行しながら,初年度に達成した理論的知見,並びに実証研究の結果を内外で開催される学術会議で発表した.
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