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損傷時に誘導される活性型グリア細胞の分子設計プロテオグリカン糖鎖による制御

研究課題

研究課題/領域番号 15651097
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 生物分子科学
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

亀井 加恵子  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (00214544)

研究分担者 宮田 清司  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (30243124)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード中枢神経 / プロテオグリカン / グリア細胞 / グリア瘢痕 / ヘパリン / FGF-2 / 損傷
研究概要

中枢神経損傷時にグリア細胞の活性化によって形成されるグリア瘢痕は、中枢神経軸索の再生・伸長を妨害する。したがって、中枢神経再生を目指す上でグリア細胞の活性化を制御することが必要不可欠である。本研究は、細胞の分化や増殖の多くは、サイトカインが細胞表面上のレセプターおよびヘパラン硫酸プロテオグリカン糖鎖との3者複合体を形成することによって開始することに着目し、分子設計プロテオグリカン糖鎖によるグリア細胞活性化の制御を目指した。
ラット新生児脳よりグリア細胞を調製し、繊維芽細胞増殖因子2(FGF-2)を種々の化学改変ヘパリンとともに添加し、細胞表面積を測定してグリア細胞活性化を評価した。その結果、6糖からなるヘパリンオリゴ糖が強くFGF-2によるグリア細胞の活性化を抑制した。
続いて、ヘパリン6糖がグリア細胞の活性化を阻害する機構を解明するため、FGFレセプターのチロシンキナーゼ経路とFGF-2の核移行について検討した。FGF-2によるグリア細胞の活性化は、FGFレセプターのチロシンキナーゼ活性を阻害するSU5402によって阻害された。よって、FGF-2によるグリア細胞の活性化はチロシンキナーゼ活性経路を経ることが示された。一方、ヘパリン6糖とともにFGF-2を添加した場合には、FGF-2単独で投与した場合と同程度の核移行が見られた。以上の結果より、FGF-2によるグリア細胞活性化がヘパリン6糖によって阻害される機構は、FGFレセプターのチロシンキナーゼ経路の阻害によるものであり、FGF-2の核移行の阻害によるものでないことが明らかになった。
本研究によって、ヘパリン6糖がFGF-2によるグリア細胞の活性化阻害に有用であり、中枢神経損傷時に生じるグリア瘢痕の形成阻害に応用可能であることを示した。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] Heparin structures in FGF-2-dependent morphological transformation of astrocytes2005

    • 著者名/発表者名
      T.Nagayasu, S.Miyata, N.Hayashi, R.Takano, Y.Kariya, K.Kamei
    • 雑誌名

      Journal of Biomedical Materials Research-Part A (in press)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Control of the glial scar formation by heparin oligosaccharide2004

    • 著者名/発表者名
      N.Hayashi, S.Miyata, R.Takano, S.Hara, Y.Kariya, K.Kamei
    • 雑誌名

      Neuroscience Research 49・1

      ページ: 19-27

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] N.Hayashi, S.Miyata, R.Takano, S.Hara, Y.Kariya, K.Kamei: "Control of the glial scar formation by heparin oligosaccharide"Neuroscience Research. in press. (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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