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多文化社会としての19世紀ガリツィアにおける諸民族文化間の軋轢と共生

研究課題

研究課題/領域番号 15652019
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関同志社大学

研究代表者

伊狩 裕  同志社大学, 言語文化教育研究センター, 助教授 (50137014)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードカール・エーミール・フランツォース / ウクライナ / ガリツィア / フランツォース / 『道化師』 / 東方ユダヤ人 / ジャルゴン / イディッシュ語
研究概要

数世紀にわたって国家を持つことのできなかったウクライナ人は、18世紀末のポーランド分割以降は、ハプスブルク帝国、ロシア帝国に分断され、それぞれの地域において、支配者の側から、「ルテニア人」、「小ロシア人」と呼ばれ、被抑圧者の立場におかれ、自らのアイデンティティを主張することも困難であった。
19世紀を通じて、西欧諸国においても、ウクライナ民族の認知度は低かったのであるが、ガリツィア出身のユダヤ系ドイツ語作家カール・エーミール・フランツォースは、19世紀の後半、先駆的にウクライナの民族文化を高く評価し、ウクライナの民謡、文学を西側に向けて紹介している。
しかし、20世紀を通じてもウクライナの民族と文化に対する西側の関心は低く、そのため、ウクライナ民族の歴史と文学とを紹介した『小ロシア人の文学』、今日でもウクライナの国民的詩人であるシェフチェンコについての評伝『タラース・シェフチェンコ』といったフランツォースの著作も、ウクライナ民族と運命をともにし、今日まで評価されることはなく、フランツォースは、もっぱら、東方ユダヤ人の世界を描いたゲットー作家とみなされている。
今年度の研究においては、フランツォースの「ウクライナ」をとりあげ、ユダヤ系ゲットー作家という従来のフランツォース像を正すと同時に、ユダヤ人によるウクライナ文化のドイツ語圏への紹介という多文化間の交渉が、19世紀ガリツィアという空間を俟って初めて可能であったということを明らかにした。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] カール・エーミール・フランツォース『道化師』におけるジャルゴンとドイツ語2005

    • 著者名/発表者名
      伊狩 裕
    • 雑誌名

      ドイツ文学(日本独文学会編) 117号

      ページ: 47-60

    • NAID

      110002972482

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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