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グイ・ブッシュマンの歌と子守ことばの音韻民族誌

研究課題

研究課題/領域番号 15652023
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 言語学
研究機関東京外国語大学

研究代表者

中川 裕  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70227750)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードコイサン / 韻文 / 民族詩学 / 音韻民族誌
研究概要

本研究の最終年度である今年度は、主に次にあげる3項目の研究を遂行した。
まず一つ目として、昨年度までつづけてきたグイの韻文ジャンルである「ハノ」と、「歌」と翻訳することのできるジャンル「ツィー」のテキストを、音韻論的に妥当な記述の枠組みを用いて、言語学的に文書記録化すること(linguistic documentation)をさらに進めた。
次に二つ目として、グイにおける、マザリーズ(motherese「子守ことば」)というスピーチ・スタイルと、上記「ハノ」という韻文ジャンルと、上記の「ツイー」のうち旋律のないタイプという3つの特殊スピーチを、音声学的・音韻論的な視点から精密に比較し、それらに共通する韻律的特徴に焦点をあてて精査を行った。
最後に三つ目として、韻文ジャンル「ハノ」のテキストのモチーフとなっている自然・野生の側面について、環境認識の専門家との討議をとおして考察を行った。
以上の3つの研究項目は、すべて、これまでのコイサン研究では取り上げられることのなかった、音韻論的接近法と民族言語学的接近法による民族誌研究の先駆けとなる研究といえる。コイサン言語民族学的研究は、ここを端緒として、民族詩学や音韻民族誌をさらに展開することができるはずである。また、本研究がクローズアップして、その実態に迫った韻文ジャンル「ハノ」については、ロマン・ヤコブソンの言語機能論との関連で、その伝達行為としての特異性の解明という新しい問題も浮かび上がってきた。本研究は、このように、言語民族学的文脈においても、また、言語機能論的文脈においても、きわめて興味深く新しい視座をもたらすことに成功した。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中川 裕: ""詩化"する動物への呼びかけ"遊動民:アフリカの原野に生きる(田中二郎・佐藤俊・菅原和孝・太田至(編))(京都:昭和堂). 150-169 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 中川 裕: "Sociolinguistic aspects of Gui communities"アジアアフリカ言語文化研究. 第67号. (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 中川 裕: "グイ語正書法の改訂案"東京外国語大学論集. 第67号. 125-130 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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