研究課題/領域番号 |
15652037
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 山陽学園大学 |
研究代表者 |
清水 律子 山陽学園大学, コミュニケーション学部コミュニケーション学科, 助教授 (40269981)
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研究分担者 |
久保田 靖子 山陽学園大学, コミュニケーション学部コミュニケーション学科, 講師 (00341165)
中野 香 山陽学園大学, コミュニケーション学部コミュニケーション学科, 講師 (00259582)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | self-accesst / reflection / self-assessment / motivation / metacognition / self-access / goals / anxiety |
研究概要 |
本年度は、前年度に完成させた「セルフ・アクセス学習プログラム」(以下SALPと呼ぶ)をさらに改良して実施すると同時に、メタ認知力の変化を量的に分析することで過去2年間の実施結果を検証した。 まず、メタ認知的方略に関する文献調査と学習者が提出した学習記録書をもとに分析コード表を作成し、それに基づいて2003年度と2004年度学習者群の学習記録を分析した。その結果、記録から判断される限りにおいて、両実験群のメタ認知的方略の使用には同様の傾向がみられた;いずれの実験群も学習上の問題認識はきわめて頻繁に行うものの、その解決策の模索はそれほど頻繁ではなかった。問題の原因分析や教材選択に関して考えることは少なく、学習の目標設定や学習効果の評価はほとんど行われていなかった。しかし、SALPの後半に進むに従って両実験群とも教材選択に関して頻繁に考えるようになり、2003年度実験群に関しては問題解決策の模索も頻繁になっていたことが分かった。このことは、SALPによるトレーニングが学習者に学習上の問題を強く認識させ、教材選択や問題解決策の模索を叙々に促進する効果はあるものの、問題の原因分析や目標設定に関する思考を促進するには十分でないことを示していると考えられる。 また、2004年度実験群を対象にSALP終了時の学習意欲について質問紙調査を行ったところ、28名の有効回答中23名が学習意欲の上昇を報告し、その平均値は5段階評価で3.9、特に今後上達する自信に関する項目では平均が4.3ときわめて高い結果となった。被験者数が少なく統制群を設定できない研究環境にあるため一般化は困難であるものの、この分析結果はSALPによるトレーニングが学習者の学習意欲に望ましい影響を与える可能性が高いことを示唆している。 以上の検証結果をもとに、本年度はSALPのメタ認知力養成指導の部分の改良も行った。
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