研究課題/領域番号 |
15653036
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
名川 勝 筑波大学, 心身障害学系, 講師 (60261765)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 知的障害者 / 消費生活 / 金銭管理 / 消費の経験 / 生活支援ワーカー / グループホーム等 |
研究概要 |
地域で暮らす知的障害者が少しずつ増えてきているが、それとともに様々なリスクに遭遇する。殊に消費関連の被害とトラブルは高齢者、知的障害者などで近年増加が著しく、被害調査が報告されてきている。本研究では、日常生活における金銭管理(お金の取り扱い)と消費行動に関する実態を調べることによって、トラブルの発生する生活上の基盤を確認し、今後の調査の基礎資料とすることを目的としている。 1)生活支援ワーカーに対する調査を実施した。その結果、被害については相当数のものが複数回以上の経験があること、その後の対応で他機関連携があまり行われていないことなどが得られた。同時に日常生活における金銭管理状況について尋ねたが、十分な結果が得られず、面接等による具体的な調査の必要性が示唆された。 2)グループホーム、生活ホームの世話人あるいは利用者及びその親に、日常での金銭の使い方と管理の仕方について面接調査を行った。その結果、お金の取り扱いが出来るかどうかは必ずしも適切な消費行動とは関係が無いこと、また消費経験の大切さを認識しつつも実際にはなかなか経験を提供できないで居ることの難しさなどが指摘された。 3)生活支援ワーカー及び作業所職員に対して、更にフォーカスグループインタビュー法を含む面接調査によって金銭管理とその支援方法の困難性について尋ねたところ、必ずしも本人(及び支援者)が日常生活に於いて金銭の取り扱い経験(管理経験を含む)を十分に踏まえていないこと、また、トラブルに遭遇した場合に緊急時の処遇とともに本人の具体的な学習経験が重要であることなどが示唆された。 これらの結果に基づき、今後は数量的な調査を含めた実態調査と支援方法の検討を行うべきであると考える。
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