研究概要 |
ECR-IPAC型重イオン加速器について,電磁場計算プログラムPOISSONにより直流型ソレノイドコイル,パルス型ソレノイドコイル,鉄磁極の配置最適化を主体にした全体設計をおこなった。装置製作にあたっては,高周波電源類は既存備品を使用し,ソレノイドコイル類は別予算で製作をおこなった。現在は,各部品の組み立てをおこない,本補助金で購入した真空排気装置を取り付けて,重イオン加速の原理実証の準備段階にある。これらの研究経過については,東京工業大学原子炉工学研究所所内公募研究成果報告会で報告した。また,今後の実験結果をもとに,平成17年度科学研究費補助金(基盤研究AまたはB)に申請する予定である。 なお,この研究過程から「周波数変調電子加速型ECRイオン源」という新方式のイオン源について着想し,平成16年度科研費萌芽研究に「FM電子加速型ECRイオン源の原理実証機の研究」として申請した。同様にして,電子のパルス磁場加速による新方式のECRイオン源の発想も生まれ,「ジャイラック加速電子型ECRイオン源」として,前者とあわせて特許申請を準備中である。これらの研究過程および成果は,粒子線がん治療用加速器に関する共同研究報告会で報告をおこなった。
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