研究課題/領域番号 |
15654048
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東北大学 (2004) 岡山大学 (2003) |
研究代表者 |
野尻 浩之 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80189399)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 超強磁場 / ポータブル計測器 / 小型化 / 極限環境 / 計測器開発 / 計測装置 / パルス磁場 |
研究概要 |
本研究の目的は、超小型の超強磁場発生装置を製作し、加速器等を用いた先端的な粒子源、光子源を有する施設等において簡便、柔軟、迅速に超強磁場環境を利用する道を開くことにある。 昨年度に引き続き今年度は電源の小型化に取り組み、重量を従来の1/3にする事に成功した。サイズは、一般的な実験机の下に格納出来る大きさであり、研究の目的としていたテーブルトップの超強磁場環境を実現することに成功した。このテーブルトップ磁場を用いてX線や磁気光分光の実験を行い、十分に実用的な実験を行えることを確認した。この成果は、大きな反響を呼び、ヨーロッパの放射光施設の研究者が見学に訪れるなど世界的に高い評価を受けている。 ポータブルパルス磁場の応用として、RI管理区域等での物質評価への応用を検討した。近年、超ウラン元素で様々な新しい物性が見つけだされているが、これらの試料を通常の実験室に持ち出して測定するのは様々な制約がある。試料を持ち出す代わりにポータブルパルス磁場を持ち込んで、現場で高度の磁気特性評価を行えれば、研究効率が格段に向上する。試料のリモート操作や耐放射線性の高い制御系などの基礎設計を行いその実現が可能であることを示した。 同様の応用として、中性子散乱への応用に関しても検討した。ポータブルパルス磁場は磁場発生空間が小さいが、中性子集光デバイスと組み合わせることで実用水準の実験が出来ることが評価できた。 このようにポータブルパルス磁場は強磁場環境を様々な研究現場に浸透させることにより研究の質的な向上を図ることに非常に有用であることが明らかになった。
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