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p型半導体/色素自己組職化複合薄膜を用いる反転型太陽電池

研究課題

研究課題/領域番号 15655047
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 機能物質化学
研究機関岐阜大学

研究代表者

吉田 司  岐阜大学, 工学研究科, 助手 (90273127)

研究分担者 船曳 一正  岐阜大学, 工学部, 助教授 (50273123)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードp型半導体 / 色素 / ハイブリッド / 電気化学析出 / 薄膜 / 太陽電池 / HSAB則 / 自己組織化
研究概要

色素増感太陽電池に用いられるTiO_2などのn型半導体光アノードについて、用いられる色素は硬いLewis塩基として振舞うカルボキシル基やスルホン酸基をアンカー基として有しており、これらが固いLewis酸点として振舞うTi(IV)サイトに安定な結合を形成することが重要と考えられる。固体型色素増感太陽電池のホール輸送材料としても用いられるp-CuSCNと色素分子間の結合形成には典型的軟らかいLewis酸点であるCu(I)サイトに対して、-NCSなどの軟らかいLewis塩基をアンカー基として含む色素が有効との考えから、Ru(dcbpy)_2(NCS)_2やFluorescein isothiocyanateなどの色素を共存させたCu(ClO_4)_2とLiSCN混合水溶液からの複合体電析を試みたところ、これらの色素で着色されたCuSCN/色素複合体薄膜が得られた。色素分子の吸着に伴い、膜の表面形態や結晶配向性が変化した。
さらにNCSを色素で置換するのではなく、Cu(I)をカチオン性色素で置換することによる複合体形成を試みた。ローダミンやオキサジンなどの4級アンモニウム基を有する色素を共存させた溶液からの電析により、これらの色素で濃厚に着色された複合体薄膜を得る事に成功し、このアプローチの正しさも確認された。得られた複合体膜中の色素の蛍光は完全に消光されることが分かり、励起状態からのホール注入が示唆された。
溶存酸素やメチルビオロゲンを電子アクセプタとして含む電解液中での光電気化学測定において、これらの複合体薄膜は色素分子の増感作用に基づく光カソード機能を示し、上述の考え方が光カソード系の構築に有効であることが分かったが、これらアクセプタの溶解度が限られるために光電流は最大で0.4mAcm^<-2>程度と小さく、起電力も100mV程度なため、光アノード系と同様な湿式電池の構成は困難であった。今後n型半導体との積層を試み、固体型電池としての評価を進めたい。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2003 その他

すべて 図書 (1件) 文献書誌 (1件)

  • [図書] 第10章「p-CuSCN/色素複合体薄膜の電気化学的作製と色素増感光カソードへの応用」書名「色素増感型太陽電池の技術開発」2003

    • 著者名/発表者名
      吉田 司, 箕浦秀樹(分担執筆)
    • 総ページ数
      11
    • 出版者
      技術教育出版
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 吉田 司, 箕浦秀樹(分担執筆): "第10章「p-CuSCN/色素複合体薄膜の電気化学的作製と色素増感光カソードへの応用」書名「色素増感型太陽電池の技術開発」"技術教育出版. 11 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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