研究課題/領域番号 |
15655060
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体関連化学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
畑中 研一 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (70167584)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 糖鎖プライマー / 糖鎖ポリマー / 糖鎖伸長 / 糖脂質 / メラノーマ細胞 / 細胞内導入 / フルオロカーボン |
研究概要 |
末端にビニル基を持つ糖鎖プライマーをB16細胞に投与したところ、細胞によって糖鎖伸長された生成物がHPTLCによって確認された。生成物のMALDI-TOFMSから、生成物は糖鎖プライマーに1つシアル酸が付加した化合物であることが推定できる。末端にビニル基を持つラクトシドの糖鎖伸長反応の効率が悪いのは細胞内にあまり取り込まれていないためと考えられる。末端にビニル基を持つラクトシドはB16細胞において細胞内で糖鎖伸長され、シアル酸を1つ伸長されている可能性を示した。これらのラクトシドが他の細胞においても糖鎖プライマーとして機能するかどうかを評価するために、PC12細胞に投与しても糖鎖伸長されるかどうかを検討した。そのHPTLCの結果より、末端にビニル基を持つラクトシドはPC12細胞においても細胞に取り込まれていることがわかった。また、培地画分のHPTLCでは、末端にビニル基を持つラクトシドを投与したものについてプライマー以外に2つ新たなバンドが下の方に現れたのを確認できたことから、ビニル基を持つラクトシドは細胞内で糖鎖伸長を受け、その生成物は細胞外に放出されていることがわかった。TLCのRf値からそれぞれのバンドの違いは糖残基一つ分と予想される。過去のアルキルラクトシドの知見を考慮すると、糖鎖はシアリルラクトースであると推察される。以上のことから末端にビニル基を持つラクトシドはB16細胞だけでなく、PC12細胞においても糖鎖伸長されることがわかり、糖鎖プライマーとして十分機能することがわかった。
|