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核酸自己組織化膜を利用したハイスループット可能なバイオセンサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15655062
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 生体関連化学
研究機関京都大学

研究代表者

岡本 晃充  京都大学, 工学研究科, 助手 (60314233)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
キーワード電極 / 核酸 / 修飾核酸塩基 / オリゴヌクレオチド / 自己組織化膜
研究概要

ヒト遺伝子のドラフトシーケンシングが終了し、これを生かしたゲノム解析、プロテオーム解析が始められている。しかしながら、それら解析は非常に手間がかかるとともに、解析システムの感度も高くない。私は、有機合成化学的に分子設計した分子を解析システム上に導入することによって、省資源化、高感度化を図ることができると考えた。特にDNAはアドレス機能を有するタグとして働き、また近年では導電性も議論されていることから有用なツールであると考えられる。そこで、DNAを合成化学的に改良し、基板上でこれら解析を行うことができるシステムの作成を目指した。これからのゲノム機能、プロテオーム機能の解析は、フェムトモルからアットモルスケールの極微量でかつハイスループットな多機能解析が可能であることが要求される。これら条件の達成を目指して、金基板上で形成することができる核酸自己組織化膜を有効に利用することにより、鋭敏な感度を有する基質特異的な系の構築を目指した。
まず第一に、導電性を助ける酸化還元性ユニットを連結した人工核酸塩基を開発し。DNAに導入した。私は、そのための種々の酸化還元性ユニットを開発することができた。第二に、電極として用いる金基板上に配列の異なるDNAそれぞれを担持させることができた。DNA末端は電極上に自己組織化膜を形成させやすいように硫黄原子で修飾しておくことが重要であった。また、メルカプトヘキサノールで電極上をマスキングすることによりさらによい結果が得られるようになった。第三に、上記の技術を用いて、電気応答性DNA自己組織化膜を電極上に作成することができた。微分パルスボルタンメトリーによって、二本鎖状態と一本鎖状態の電気応答を比較したところ、顕著な違いが観測された。
私は、以上のように、核酸自己組織化膜を利用したハイスループット可能なバイオセンサーの開発の研究において、種々の酸化還元性ユニットを連結した人工核酸塩基を開発し、高機能性修飾電極を作成することができた。いずれの成果も高い実用性が期待され、本科学研究費は、大変有効に役立てることができたと考えている。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Okamoto, A., Kanatani, K., Taiji, T., Saito, I.: "^<15>N-NMR Study on Site-Selective Binding of.Metal Ions to Guanine Runs in DNA : A Good Correlation with HOMO Distribution"Journal of the American Chemical Society. 125・5. 1172-1173 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto, A., Tainaka, K., Saito, I.: "Clear Distinction of Purine Bases on the Complementary Strand by a Fluorescence Change of a Novel Fluorescent Nucleoside"Journal of the American Chemical, Society. 125・17. 4972-4973 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto, A., Tanaka, K., Saito, I.: "Rational Design of a DNA Wire Possessing an Extremely High Hole Transport Ability"Journal of the American Chemical Society. 125・17. 5066-5071 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto, A., Tanabe, K., Inasaki, T., Saito, I.: "Phototriggered Drug Release front Functionalized Oligonucleotides by a Molecular Beacon Strategy"Angewandte Chemie, Internal Edition. 42・22. 2502-2504 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto, A., Tanaka, K., Fukuta, T., Saito, I.: "Design of Base-discriminating Fluorescent Nucleoside and its Application to T/C SNP Typing"Journal of the American Chemical Society. 125・31. 9296-9297 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Okamoto, A., Tanaka, K., Saito, I.: "A nucleobase that releases reporter tags upon DNA oxidation"Journal of the American Chemical Society. 126・2. 416-417 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 岡本晃充, 齋藤 烈: "ゲノムケミストリー"講談社サイエンティフィク. 240 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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