研究課題/領域番号 |
15655064
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体関連化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新海 征治 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (20038045)
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研究分担者 |
佐田 和己 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (80225911)
竹内 正之 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (70264083)
藤田 典史 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (10346819)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 核酸 / 多糖 / 水晶発振子 / ゾル-ゲル反応 / シゾフィラン / 有機・無機複合材料 |
研究概要 |
シゾフィランは溶媒の極性変化に伴い一重鎖【double half arrows】三重鎖の超構造変換を示す。我々は、一重鎖から三重鎖への巻き戻り過程において核酸が共存すると、シゾフィラン三重鎖の一本が核酸に置き換わった新規な生体高分子複合体が生成することを見いだした[J.Am.Chem.Soc.,2000,122,4520]。 本研究は核酸と複合化した多糖の高次構造を表面ゲル-ゾル法を用いて無機物に記憶させ、有機・無機複合型の全く新しい核酸分離システムを開発することが目的である。前年度の成果を受け、本年度は以下の方針で研究を進めた。1)アルギニン、リジン、セリン修飾シゾフィランの核酸に対する相互作用能や選択性の評価を行い、特定核酸分離剤としてのリードシゾフィランのライブラリーを構築する。2)リードシゾフィランの還元末端にエチレングリコールをスペーサーとしてスルフィド基を導入し、酸化処理するこで含ジスルフィドシゾフィラン二量体を得る。3)ジスフィルド基を足がかりとして、リードシゾフィランを金基板上へ結合させ、水晶発振子により担持量に関する詳細な知見を得る。4)さらに、金基板上に担持した修飾シゾフィランに対し、表面ゾル-ゲル反応を施し、基板上への担持に関する最適条件を探索することを行った。その中でも核酸-シゾフィラン複合体へのゾルゲル反応の反応条件を種々探索した結果、アミン:スペーサー:グアニジウム塩を有する化合物がシリカのゾル-ゲル反応の良い触媒になりうることを見出した。これはグアニジウム塩が核酸のリン酸基と水素結合し、残ったアミン部位が表面選択的に核酸のまわりでのゾル-ゲル反応を促進したためと考えられた。またシゾフィラン内部に於いてシリカゲルの伸長反応が進行すること、有機分子の一次元配列およびその重合が可能なことを見いだすことに成功し、一次元ホストとしてのシゾフィランの有効性を示すことに成功した。
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