研究課題/領域番号 |
15655085
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岩倉 千秋 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (00029183)
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研究分担者 |
井上 博史 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (00213174)
野原 愼士 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (40326278)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ニッケル-水素電池 / ニッケル-亜鉛電池 / 全固体電池 / 高分子ヒドロゲル電解質薄板 / 溶液重合法 / 架橋型ポリアクリル酸塩 / アルカリ水溶液系二次電池 / ポリビニルアルコール / 高吸水性高分子 |
研究概要 |
本年度得られた知見を総括すると次の通りである。 1)モノマー前駆体であるアクリル酸とKOHの混合水溶液に、架橋剤であるN,N'-メチレンビスアクリルアミド、さらに重合開始剤であるペルオキシ二硫酸カリウムを加え、重合させることにより、従来の架橋型ポリアクリル酵カリウムにKOH水溶液を吸収させる手法では得るのが困難であった自立膜としての機械的強度を有し、かつ均一な高分子ヒドログル電解質薄板を作製することに成功した。 2)溶液重合法を用いて作製した高分子ヒドロゲル電解質薄板は、室温で10^<-1>Scm^<-1>オーダーのKOH水溶液に近い高い電気伝導率と広い電位窓を有することが明らかとなった。また、この電解質薄板はKOH水溶液に比べ、優れた保水性と著しく抑制された電解質のクリープ特性を示すことも見出した。 3)高分子ヒドロゲル電解質薄板を用いることで、セパレーターフリーなニッケル-水素電池およびニッケル-亜鉛電池を構築できた。これらのアルカリ二次電池では、電極/電解質界面において円滑な充放電反応が起こり、KOH水溶液を用いた場合と同様に明瞭な電圧プラトーおよび高い放電容量を示すことが明らかとなった。 4)高分子ヒドロゲル電解質薄板を用いたニッケル-亜鉛電池は、KOH水溶液を用いたものと比べ、サイクル安定性が著しく向上することを見出した。これは、この電解質が亜鉛負極での自然溶解やデンドライト形成を抑制するためであることが考えられる。 5)これらの研究結果から、溶液重合法により作製した高分子ヒドロゲル電解質薄板は、化学的・電気化学的安定性、安全性、耐久性などに優れており、従来のアルカリ二次電池の電解液に代わる新規で有望な機能性材料となり得ることが強く示唆される。
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