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極低温電子顕微鏡による化学的凝集法を用いた金属ナノロッド生成過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15656005
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関京都大学

研究代表者

小川 哲也  京都大学, 化学研究所, 助手 (40224109)

研究分担者 磯田 正二  京都大学, 化学研究所, 教授 (00168288)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード極低温電子顕微鏡 / ナノロッド / 界面活性剤 / 化学的凝集法
研究概要

化学的凝集法による金ナノロッドの生成過程を調べるため、極低温電子顕微鏡法・高分解能電子顕微鏡法・電子線回折法・紫外可視吸収分光法を用いた観察を行った。
金ナノロッドの作製には、界面活性剤のセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)を加えた塩化金酸水溶液に金コロイド溶液を種結晶として滴下し、アスコルビン酸水溶液を加えて塩化金イオンを還元する方法を用い、以下の実験を行った。
1.金ナノロッドの表面に界面活性剤が吸着している様子を観察することを目的として、金ナノロッドを含むコロイド溶液に重原子による染色を試み、極低温電子顕微鏡を用いて溶液中でナノロッド周辺に重原子によると思われるコントラストの付いた領域を観察した。領域の厚さはほぼCTAB分子2つ分の長さに相当し、CTABがナノロッドの周囲に2分子膜を形成していることを窺わせるが、ナノロッドの側面と成長方向とで特に差異は認められずナノロッドの側面に選択的にCTABが吸着していることは確認できなかった。
2.CTABの水溶液にサリチル酸ナトリウム(NaSal)を加えると低濃度でもCTABのワーム状のミセルが生成することが知られているので、ミセルがナノロッド生成のテンプレートとなるのではないかという考えに基づいて、NaSalを加えた溶液で還元を試みた。CTAB20mMのみでは長さ300-400nm程度のナノロッドが生成するが、NaSalを加えていくと、ナノロッドの長さが短くなり、NaSal4mM以上になるとナノロッドの代わりに紡錘状や星型の粒子が生成するようになる。NaSalを加えることにより、水溶液中には確かにワーム状のミセルが観察されるようになったが、このことは、ワーム状のミセルがナノロッド形成に直接関係しないということを示しており、やはり、結晶面の違いによる界面活性剤の吸着力の違いで成長速度に異方性が生じて、ナノロッドに成長するという考えを支持する結果と考えられる。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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