研究課題/領域番号 |
15656033
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生産工学・加工学
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
江田 弘 茨城大学, 工学部, 教授 (60007995)
|
研究分担者 |
谷山 久法 茨城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (80110211)
周 立波 茨城大学, 工学部, 助教授 (90235705)
清水 淳 茨城大学, 工学部, 講師 (40292479)
尾嶌 裕隆 茨城大学, 工学部, 助手 (90375361)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 炭素鋼 / セメンタイト / 引っかき / 電子顕微鏡 / 塑性変形 / き裂 / エッチング |
研究概要 |
本研究は、不錆高強度の鋼炭化物であるセメンタイトを利用し、マイクロ機械要素等を製作する際に必要となる加工の基礎データを収集することを目的とする。 平成16年度は、セメンタイトをマイクロ機械加工あるいはマイクロ部品として用いるときの変形破壊挙動の検討として、セメンタイトのみを引っかくよう、試料の処理を改善し、電子顕微鏡内マイクロ引っかき実験を行なった。得られた成果を以下に示す。 1 試験片の熱処理工程やエッチング条件を的確に選定し、セメンタイトが試料表面に30μmほど比較的大きく突き出た過共析鋼試料を準備し、セメンタイトのみを引っかく実験を実現した。そして、セメンタイトの厚みが減少するにつれて、腐食の深い試料による微小引っかきの有効性を明らかにした。 2 層状セメンタイトが試料表面に対して垂直方向に成長している場合、引っかき方向に対して約90°に交わる方向に最初の亀裂が発生し、試料表面に対して水平方向に成長しているセメンタイトは、引っかき方向に最初の亀裂が発生することを明らかにした。 3 初析セメンタイトの微小引っかき実験において、塑性変形のみならず、脆性破壊までを観察することに成功した。 4 球状セメンタイトの微小引っかき実験により、弾性変形・塑性変形・切削除去している変形挙動を観察することができた。 5 本研究により、引っかきにおけるセメンタイトとフェライトの破壊形態や基礎力学特性を明らかにした。これは、マイクロ部品やマイクロデバイスを製作する際の重要なデータベースとなる有用なデータである。
|