研究課題/領域番号 |
15656036
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生産工学・加工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 潔 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (10282675)
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研究分担者 |
下山 勲 東京大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (60154332)
福田 勝己 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20134471)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 自己組織化 / SAM / 表面修飾 / 親水・疎水加工 / 自己組み立て / 疎水性相互作用 / 電気二重層 / ファンデルワールス力 / 自己組織化単分子膜 / 閉構造の組立 |
研究概要 |
本研究の目的は、表面修飾した微細なパーツを用い、それを順序だてて組み立てて、任意の3次元構造体を作成する手法を探索することである。 3次元構造の材料となる微小パーツとしては、シリコン基板を半導体プロセスにより加工し、直径10um程度の円柱形状を作成した。円柱の片面に金膜を蒸着し、さらにその上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成した。これらの微小パーツを分散媒の中で撹拌し、ランダムな衝突を起こさせることにより、自己組み立てを行った。 組み立て順序については、疎水性相互作用と静電反発力のバランスを、分散媒のpHを変えることにより、制御した。具体的には、pH=6.5程度では、単分子膜間には疎水性相互作用が働き結合が生じるが、単分子膜の形成されていないシリコン表面は帯電するため反発しあう。pH=2.0程度に下げると、シリコン表面の電荷が消失し、シリコン表面同士も結合するようになる。この手法を用いて、順序を付けなければ組立たない、鎖状の微細構造の組み立てに成功した。 微小パーツ間の結合力を、定量的に評価するための計測システムを開発した。結合力の検出には、厚さ300nm、長さ350ミクロンの力計測カンチレバーを開発した。これは、サブnNの分解能を持ち、液体中で計測が可能である。このシステムを用いて、微小パーツの結合力を評価した結果、微小パーツ間の結合力が100pN/um^2程度であること、またpHを変えることで結合力が変化していることを確認した。
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