研究課題/領域番号 |
15656054
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
岡村 哲至 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194391)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 高温超伝導 / 熱起電力 / 熱電素子 / ゼーベック係数 / フラックスフロー抵抗 / 性能指数 / 極低温 |
研究概要 |
熱電素子を組み込んだ回路内の全電気抵抗における、熱電素子の内部抵抗や超伝導コイルのフラックスフロー抵抗など、各部の電気抵抗値の割合を明らかにするために、小型の高温超伝導コイルと熱電素子を組み合わせて、永久電流通電実験を行った。コイルは、ビスマス系2223銀シース超伝導線を使って、既存のクライオスタット内に収めた。コイルは、1段パンケーキ巻きで、外径190mm、内径100mm、厚さ7mmである。熱伝素子は平成15年度の実験結果より、片極接続の方がπ型接続に比べ高い性能が得られることが明らかになっているので、片極接続とした。 熱電素子の高温部に張り付けたヒーターの温度を変化させることで、熱電素子の起電力が変化し、システム内に流れる電流値を制御できることを確かめた。実験で、システム内に取り付けられた電圧タップから、熱電素子の内部抵抗、超伝導コイルのフラックスフロー抵抗、回路構成のための接続抵抗など計測した結果、通電電流値が大きくなると、超伝導コイルの温度が上昇し抵抗がシステム全体の抵抗の約1/3を占めることがわかった。 そこで2段GM冷凍機を用いて、コイルの作動温度の上昇を低減し、しかも熱電素子の温度を70Kから100Kに保つ条件で、通電実験を行った。その結果、単位電流を通電するために必要なヒーターへの入力電力が0.15Wであった。この値は、現在用いられている、最適化された高温超伝導マグネット用の電流リードの、0.09W/Aに比較的近い値である。本研究では、n型Bi_2Te半導体を用いた、厚さ1.5mm、断面積635mmの熱伝素子によって、短絡通電では最大237.5A、高温超伝導コイル通電では185.3Aを通電することができた。
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