配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
ユビキタス情報通信の進展により,マルチメディアネットワークでは,映像を含む広帯域なトラフィックを運ぶため,通信回線の大容量化・高速化が必要とされる.また防犯など環境情報など信頼性が要求される情報を伝達する必要がある.信号速度や信頼性などへの柔軟な対応を可能とするダイナミックな通信ネットワークの実現に向けて,高能率光通信方式によるVWP(仮想波長パス)光ネットワークの制御法について研究した. 平成15年度は,主として新たに提案した光周波数シフタを用いたフォトニックネットワークのVWPによるセルフヒーリング(障害自己回復)アルゴリズムによる障害復旧特性を解明した.平成16年度は高密度高速WDM伝送のための光信号処理形光SSB変調回路として,光ヒルベルト変換型と空間処理型光フィルタ型の2種類の構成法について検討した.また,高密度WDMネットワークのための波長基準となる高安定多波長光周波数供給装置として,これまでのパルス化光周波数発生法と新たな連続波(CW)光周波数発生法の研究を行い,数百のCW光搬送波が発生できることを示した. 最終年度の平成17年度では,マンチェスタ符号による光SSB信号伝送方式が,光ファイバ非線形性の影響を大幅に軽減できることを示した.また,フォトニックノードに必要な光周波数シフタとして,WDM用の数十GHzの光周波数シフタと,経路探索用ホップ数計数に用いる数MHzの光周波数シフタについて検討した.さらに,地上波ディジタル放送の難視聴地域におけるアナログ信号のSCM-SSB光変調法,および多数の信号チャネルと基準搬送波を同時に送出する新しいネットワーク構成法の基礎検討を行い,群別光パス制御の必要性を示した. 以上,高密度WDM伝送のための高速光SSB伝送方式,光周波数シフト形フォトニックネットワーク制御法,高安定多波長光周波数供給装置などを研究し,基本技術の実現可能性を明らかにした.本研究の成果を分岐挿入(ADM)形高密度WDMネットワークやバースト形光波長パスネットワークに適用すれば,品質,信頼性,障害復旧,需要増,経済性などの効果が高いことが分かった.
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