研究課題/領域番号 |
15656139
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
瀬戸口 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20226674)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ウィンターシティ / 都市デザイン / インフィル開発 / 札幌市都心部 / 積雪シミュレーション / 大型風洞実験 / 雪の吹き溜まり / 雪の吹き払い |
研究概要 |
本研究は、冬季の積雪が深刻な札幌市の都心部において、都市デザイン方策をインフィル開発に関する効果を中心に、大型風洞実験による積雪シミュレーションを行い明らかにしたものである。 大型風洞実験装置は北海道立北方建築総合研究所の粉体風洞施設を用いた。積雪シミュレーションには、気象庁の札幌管区気象台で観測した過去5年間の気象データ(1999-2003)を採用した。札幌都心部では、11月中旬より4月上旬まで約5ヶ月間の降雪があり、積雪のあった日の卓越風は北西になるため、積雪シミュレーションでは北西風を採用した。札幌の都心部18ブロックを対象に300分の1の模型を用いて積雪シミュレーションを行った。 積雪シミュレーションはつぎの課題を設定して進めた。(1)ウィンターシティにおいて、街区ブロック単位で建物の高さを揃えると、雪や風の影響を受けにくいか?(2)空地に充填的に開発を行うインフィル型開発は、雪や風の影響をどのように受けるか?また、どのような効果があるか? その結果、つぎの点が明らかになった。(1)ウィンターシティである札幌都心部では、建築物の平均階数である10階程度で建築物の高さを揃えると、街路や中通りなどの公共空間への雪の吹き溜まりや吹き払いの影響を少なくできる。(2)現在、都心部に散在する小規模な空地に、10階程度の高さの建築物でインフィル型の開発を行うと、吹き溜まりなどの積雪の影響が少ない都市空間が形成され得る。 本研究のように、都市の積雪シミュレーションを行った研究は、日本の都市デザイン研究において初めての試みであり、ウィンターシティのためのさらなる研究が望まれる。
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