研究課題/領域番号 |
15656143
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 哮義 京都大学, 防災研究所, 教授 (70293959)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 市街地火災 / 住民避難 / 火災気流 / 避難モデル / 函館大火 / 飛び火 / 歴史的大火 / 再現手法 / 都市住民避難 / 歴史災害 / 地震火災 / 市街地大火 |
研究概要 |
市街地火災時の住民避難上の危険や避難対策については、色々な問題や対策が断片的に語られながら、全体像は漠然としており、都市直下大地震時に同時多発火災が発生した場合に、住民避難はどのような性状たなるのか、あるいは有効な避難対策は如何あるべきかなどについて明確な情報は事実上存在しないと言って良い。これらは実験的方法など通常の科学的手法で明らかにされる問題ではないので、過去の市街地火災やその下での避難から知見を得るしかないが、それらは文献中の文字情報や図面などとして断片的にしか存在せず、それだけから災害の全体像をリアルに把握することは出来ない。そのため、過去の市街地大火の性状およびその下での住民漣難の様相を、文献資料には基づきながらも、延焼火災の気流による危険度予測モデルおよび市街地避難モデルによる予測によって補いながら再現する手法の開発を目指して、酒田市大火(昭和51年)や函館大火(昭和9年)についての分析を行ってきた。 しかし、酒田市大火については概ね良好な再現が出来たものの、函館大火については犠牲者数の予測が実際と大幅に異なる結果となった。この原因の1つは、数十もあったと言われる飛び火の影響を簡略化して入力したためではないかと考え、これらを考慮して再検討を行ったが、予測は幾分改善されたが、未だ十分とは言えない結果となった。これは、函館大火のデータでは飛び火の位置は記載があるものの、その時刻や飛び火からの延焼動態についての情報が極めて乏しいため推定が極めて難しいことが原因として考えられる。
|