研究概要 |
平成17年度の主な研究実績は次の通りである。 1,「スローライフ型」住まいづくりの事例収集を行い、自然素材使用を追求する自然素材型、自らの住まいづくりを追求する手作り・DIY型、直営工事型、既存住宅の修復再生型、古材リユース・リサイクル型、コーポラティブ・コーハウジング型、街並み配慮型などの諸類型と範疇の整理並びに各類型の住まいづくりシステムとしての記述・予備的定義を行った。住まい手主体・古材活用・歴史保全・環境保全・街並み配慮・地域産材活用・伝統技能技術の再評価など、再評価すべき住まいづくり要因の抽出と、それらを現代技術に取り入れ調和的に再生発展させること、急ぎすぎる住要求の価値観転換などが重要な課題であることを明らかにした。 2,街並み整備エリアにおける、古材リユース・リサイクル型、既存住宅再生型、街並み整備型などの類型について、データ整理並びに京都、出雲崎、尾道、吹屋地域などの調査研究を行った。 3,古材のリユース・リサイクル型、住まい手参加型・DIY型住まいづくり、地域の木で住まいをつくる循環型住まいづくりのケーススタディを行った。 4,スローフード、スローライフ、スローシティなどの「スローライフ型」住まいづくりに関係する文献・資料の収集と整理を行った。また、スローシティの取り組みにおけるまちづくりの基準を参照し、「スローライフ型」住まいづくりの枠組み検討を行った。その上で、スローライフ・環境保全の「循環型住宅生産システム」の要件を整理し、その理想システムの検討に取り組み、そのシステムモデルの構築とその展開のための技術課題を明らかにした。
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