研究課題/領域番号 |
15656160
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
江坂 享男 国立大学法人鳥取大学, 工学部, 教授 (70116317)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 水素吸蔵 / プロトン伝導体 / 中性子ラジオグラフィー / 可視化 / 水素電池 / 断層像 / 中性子 / ラジオグラフィー / プロトン / 水素 / 伝導体 / セラミックス |
研究概要 |
まず初めに、SrCe_<0.95>Yb_<0.05>O_<3-δ>および類似ペロブスカイト型プロトン伝導性酸化物の水素吸蔵/放出特性について検討した。その結果、これらのものは室温において電気化学的に水素を吸収/放出できると、またその性質は母体と添加成分に大きく依存していることを明らかとした。更に中性子ラジオグラフィーを用いることにより、セラミックス中の水素が可視化できるかどうかを検討した結果、当該プロトン伝導体でもその中に存在する水素は可視化でき、またこの感度はリチウム伝導体の場合と同じように、冷中性子の方が熱中性子より50%も高いことを明らかとした。 そこで次に、異なる雰囲気で水素を含ませた実存高温型プロトン伝導体中の水素濃度測定を行った。しかし高温から室温への移行時の変化量が大きく、再現性のあるデータが得られなかった。そこで試しに室温のみで実験できるMg-Ni系水素吸蔵合金について検討した。その結果、合金中への水素の初期吸収過程を始めて可視化することに成功した。この可視化像から水素の拡散係数も得ることができた。こららの結果も上記の結果と同様に、中性子ラジオグラフィーは、水素の可視化と定量、さらには水素の移動の評価に重要な知見を与えてくれる手段であることを意味するものであった。 更に高性能二次電池の一つであるニッケル水素電池について中性手ラジオグラフィー(NRG)を行つた結果、電池内部の水素濃度分布ならびに充放電に伴う水素分布の変化を像として捉えることに成功した。また、断層像の撮影では、電池の電解液(水分)を除去することのみで水素分布観察が可能になることを見出した。
|