研究課題/領域番号 |
15656191
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野平 俊之 京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (00303876)
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研究分担者 |
雨澤 浩史 京都大学, 人間・環境学研究科, 助手 (90263136)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | シリコン製造 / 溶融塩 / シリカ / 電解還元 / 塩化カルシウム / 高純度シリコン / 微結晶シリコン / アモルファスシリコン / 単結晶シリコン / 太陽電池 / 透過型電子顕微鏡 |
研究概要 |
平成16年度までの研究により、850℃においては、直径数〜数十μm、長さ数十〜数百μmの結晶性の良い柱状Siが生成し、500℃においては、粒径数十nmのスポンジ状アモルファスSiが生成することが明らかにされた。このような結果を踏まえ、平成17年度は、従来の板状高純度SiO2に代わり、粉末状SiO2の還元を試みた。高純度粉末SiO2をペレット状へ成型し、さらにMo線を巻きつけて「SiO2接触型電極」とした。これを850℃の溶融CaCl2中で、電解還元が進行することが分かっている0.70〜1.20V(Ca2+/Ca)で定電位電解を行った。電解時間を5分間とした試料をSEMにより分析したところ、Mo線との接触箇所から還元が始まっている様子が明瞭に観察された。また、電解電位が卑なほど、還元速度が大きいことも示された。さらに、電解時間を1時間とした試料をSEMおよびXRDで分析したところ、板状SiO2のときと同様に直径数〜数十μm、長さ数十〜数百μmの結晶性の良い柱状Siが生成していることが示された。以上の結果より、粉末状SiO2の還元についても、反応メカニズムは板状SiO2のときと同様と考えられる。生成したシリコンをEDXを用いて分析したところ、Mo線に近い箇所ではMo濃度が高く、Mo-Si化合物の生成が示唆された。しかし、ペレット内部に生成したSiについては、純度が99.9%以上であることが示された。以上より、高純度Si製造のための導線としては、還元生成したSiと化合物を作りにくいもの、もしくは不純物とならないSi自身を使用する必要があることが分かった。
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