研究課題/領域番号 |
15657005
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河村 正二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40282727)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 色覚 / 視物質 / オプシン / 魚類 / 進化 / グッピー / ゼブラフィッシュ / 色覚変異 / 多様性 |
研究概要 |
視物質にサブタイプをもつことは魚類に特徴的であり多様な水中光環境への適応進化と考えられるがサブタイプのレパートリーが完全に解明されている魚種はゼブラフィッシュをはじめわずかである。ゼブラフィッシュは緑型視物質に4種類ものサブタイプをもちそれらの吸収波長は10〜20nm間隔で分化しているだけでなく網膜中の発現領域/時期も分化している。本研究で私はそれらの祖先視物質を再構成して吸収波長分化の過程を明らかにし、そこに関わるアミノ酸置換を同定した。さらにGFPをレポーターとした遺伝子導入魚の解析から第一緑型遺伝子の上流15kbに第一及び第二緑型視物質遺伝子を細胞種特異的に発現させる領域を見出した。さらに、私は胚と成魚に対してこれら重複視物質遺伝子の発現パターンをin situ hybridizationによって調べた。その結果、赤型、緑型共より短波長感受型の遺伝子から順に発現が開始され、成魚では網膜の中央〜背側領域と周縁部+腹側領域で発現する遺伝子のセットが異なっていた。ゼブラフィッシュは重複視物質遺伝子が網膜で異なる発現パターンを示すことにより成長時期あるいは視野によって異なる色覚を有することが示唆された。このことは本研究の本来の研究対象種であるグッピーにおける視物質サブクラスの多様性解明へ道標となった。
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