研究課題/領域番号 |
15657038
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加藤 敦之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90177428)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | non-coding RNA / micro RNA / antisense RNA / シロイヌナズナ / 花茎伸長 / PTGS |
研究概要 |
植物におけるnon-coding RNAの機能を推定するために、シロイヌナズナを材料として以下の実験を行った。 1)acl2変異体は花茎伸長に欠損が見られる変異体で、原因配列はタンパク質をコードしていないと考えられる。変異塩基を含む2kb程のDNAを変異体に導入すると、一定の割合で表現型が復帰するが、この領域には明確なORFが存在しない。従って、この領域にnon-coding RNAの遺伝子が存在し、acl2の変異に関係していると考えた。3'-raceによるRT-PCRにより、この領域からの転写産物を2種類検出した。1つは変異点を含む60nt程の配列から転写されており、他方は変異点の300bp程下流から転写されていた。両者ともPolyA配列を持ち、RNA産物であることが確認された。また、両者の転写方向は逆方向であった。今後、これらのRNA産物がacl2変異体の表現型にどのように関わっているのか調査していく。 2)レトロポゾンの1つ、AtRE1にはアンチセンス方向の転写産物が存在していた。このRNAのプロモーター解析を行うことで、アンチセンスRNAがレトロポゾンの遺伝子内のプロモーターから転写されていることを確かめた。さらに、GUS遺伝子をリポーター遺伝子として利用することにより、アンチセンスRNAのプロモーターが花粉で活性化されていることがわかった。これらの結果より、植物においてレトロポゾンの活性を制御する方法としてdsRNAを利用したPTGSが利用されている可能性が示された。 3)現在までに報告されているnon-coding RNAのうち、12種類に関して、発現解析を行った。その結果、オルターネイティブスプライシングを受けている物や、ストレスや器官により発現に変化がある物が見つかった。現在、各non-coding RNAの過剰発現体を作成中である。
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