研究課題/領域番号 |
15657043
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
内田 隆史 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80312239)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | Pin1 / プロリン異性化酵素 / 癌 / リン酸化 / p53 / 胸腺肥大 / ノックアウトマウス / アルツハイマー病 / Myc / P53 / Tau / リン酸化タンパク質 / QCM / wwドメイン / タウ |
研究概要 |
プロリルイソメラーゼPin1はリン酸化タンパク質の構造と機能を変化させる酵素であり、その生物学的な機能は多岐にわたっている。我々はPin1が作用するリン酸化タンパク質の探索を行った。Pin1-KOマウスと野生型マウスの各臓器における全てのプロリルイソメラーゼの発現をリアルタイムPCR法で調べた。その結果、表現型の観察されたPin1欠損マウスの脳や精巣などではFKBP6の発現が特に増加していた。しかし、タンパク質レベルでFKBP6の発現はあまり充進していなかった。我々はタンパク質に関して発現量だけでなくて、酵素活性を調べることにした。従来、Pin1についてはその活性測定が困難であることから、酵素量を測定するだけで、活性についての検討はほとんどされていなかった。我々は、本酵素活性の正確な測定や構造解析予測研究を行うために、プロリルイソメラーゼ研究の中心であるドイツマックスプランク研究所ハレのGunter Fischer所長のもとから博士研究員を招致して、プロリルイソメラーゼの組織での網羅的な活性測定を行うことに成功した。我々の得た結果はほんのわずかな活性であっても、生物学的なPin1の機能を発揮するためには十分であること、さらにPin1が細胞内で何らかの修飾を受けて活性を低下させていることを大腸菌で発現したPin1に細胞抽出液を混合するなどの実験によって明らかにした。これらは、たとえFKBPやサイクロフィリンの発現量があまり変化していなくてもPin1欠損細胞ではPin1の代わりにFKBPが機能している可能があることが推測された。さらにPin1とFKBP6の類似分子であるFKBP51/52の立体構造比較を行い、活性中心のアミノ酸の比較を行い、活性中心のアミノ酸配置が似ていることを明らかにした(投稿中)。
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