研究課題/領域番号 |
15658021
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
馬 建鋒 香川大学, 農学部, 助教授 (80260389)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | ローディング / カドミウム / 導管 / 超集積植物 / 形態 / プロトプラスト / 液胞 / リンゴ酸 / Thlaspi caerulescens |
研究概要 |
今年度は亜鉛とカドミウムの超集積植物であるArabidopsis halleriを用いて、金属キレート物質の探索を行い、以下のような成果を得た。 1.根から分泌液を採集し、金属キレート物質の単離を試みたが、キレート活性を有する物質がまだ認められていない。 2.導管におけるカドミウムの形態を^<113>Cd-NMRを用いて同定した結果、ケミカルシフトが0ppm付近でシグナルが観察され、無機のイオン形態で輸送されることを明らかにした。 3.導管へのローディングを検討した結果、導管中のカドミウムの濃度は外液より高かった。またKineticsを調べた結果、外液中のカドミウムの濃度の増加に伴い、増加したが、飽和しなかった。導管中のカドミウム濃度は亜鉛の影響を受けなかった。 4.根の細胞質液中のカドミウム濃度も外液より高かった。しかし、低温において外液と同程度であった。これはカドミウムが能動的に吸収されていることを示唆している。 5.外液中のカルシウム濃度が高くなるにつれ、根の細胞質液中のカドミウム濃度が減少した。しかし、導管液中のカドミウムの濃度は変わらなかった。また細胞質液中のカドミウムの濃度はカルシウムチャンネル阻害剤(ランタンとBerapamil)の影響を受けなかった。 6.葉の細胞質液中のカドミウムは全体の約七割を占め、可溶性の形態で存在していることを明らかにした。またその存在形態について^<113>Cd-NMRで調べた結果、有機酸(クエン酸とリンゴ酸)と配位している可能性を示した。
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