研究概要 |
1.温州みかん48個体データに関して実施した1998年〜2005年の収量アンサンブルデータを取得する。これに対して、RSMを用いた大域的モデリングを行い,さらに決定論的非線形予測の意味での1年先収量予測をいった.高精度の予測に成功し,ダイナミクスが有効に再構成されていることが確認された. 2.また,データ集合の分布についても予測を行い,おおよその豊凶の予測が集団レベルでも可能であることが示されたが,大域的モデルでは精度向上が限界のようであり,局所モデルの必要性が認められた. 3.上記で開発した手法をハイパースペクトルおよびマルチスペクトル画像に適用するためのアルゴリズムを開発した。ニューラルネットワークスを用いた,局所ダイナミクスの同定である.カリフォルニア大学から提供されたピスタチオ収量データについて適用し,有効性を検討した. 4.代表的なカオス制御の手法であるOGY法を用いて,同定されたダイナミクスに適用した.良好に不安定平衡点を安定化することに成功した. 5.研究成果発表のためのワークショップを,「カオス・複雑系の生態情報学」国際ワークショップと共催した。研究成果報告書を刊行した。 6.研究協力者 1)浅田真一:神奈川県農業技術センター・主任研究員(温州みかん栽培試験と葉内養分検出) 2)Nikolay Vitanov:ブルガリア科学アカデミー教授(時空間データの非線形解析) 3)Devola Wolfshon:デンマーク王立獣医農科大学准教授(画像解析による花数計測) 4)Alan Hastings:カリフォルニア大学デービス校・環境・生態系学科・教授(生態系のカオス解析)
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