研究課題/領域番号 |
15658104
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
近藤 哲男 九州大学, バイオアーキテクチャーセンター, 教授 (30202071)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 紅色雪腐病菌 / β-1,3グルカン / 低温菌体外物質産生 / 非結晶性セルロース / セルロース / 非結晶性 / 低温菌体外物質産生型糸状菌 / Microdochium nivale / 分岐多糖 |
研究概要 |
セルロースの結晶構造、結晶性、またその分布は、材料として利用した際の性能、性質に密接に関連する。天然高分子であるセルロースは、もともと分子間力が強く凝集しやすいため,結晶性や結晶構造を任意に制御するには困難を要する。また、由来によってセルロースの結晶性や結晶構造は大きく異なるため、セルロースの材料としての利用には、その素材の由来が大きく関わってくる。糸状菌の一種Microdochium nivaleは、菌体外へセルロースを主成分とする多糖を分泌し、その分泌量は4℃という低温下で最大であることが報告された。研究代表者は、低温から常温まで培養温度を上昇させ、温度ストレスをかけたときの、菌の物質生産における応答を調べた。その結果、この菌を20℃という常温下で培養すると、分岐を持つβ-(1-3)結合主鎖のグルカン多糖を分泌すること、また、4℃という低温下で培養すると、β-(1-4)結合を主鎖とするグルカン多糖を菌体外に分泌することが示唆された。さらに研究代表者は、X線回折分析を用いて、常温ならびに低温下で培養されたβ-(1-3)ならびに(1-4)結合主鎖のグルカン多糖が、非結晶性であることを明らかにした。このような生物由来の非結晶性セルロースは今まで報告がなく、極めて新規なセルロース材料となる可能性を秘めている。同時に、M.nivaleの生産する非結晶性セルロースは、菌体外分泌性であるので、精製が極めて容易であり、コスト削減や環境負荷の軽減に合致した新しいエコマテリアルとなることが期待される。また、温度ストレスを加えることで、β-(1→4)グルカン鎖からβ-(1→3)グルカン鎖へその産生物質の構造が変わるといった一種の生合成機構のストレス応答は、生理機構の面からも非常に興味深い結果が得られた。
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