研究課題/領域番号 |
15659026
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
創薬化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大高 章 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (20201973)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 不溶性蛋白質 / スプライシング / ペプチドチオエステル / インテイン / 膜タンパク質 / 光切断型保護基 / イシテイン / 膜蛋白質 / ペプチド合成 |
研究概要 |
既存の技術では、膜蛋白質の合成は遺伝子工学的手法、化学合成を問わず、極めて困難である。もし不溶性ということがなければ近年蛋白質合成の方法論として利用される機会が増大しているインテイン法が、膜蛋白質合成にも利用することが可能かも知れないと考えた。 HIV-1のgp41由来であるN36/SC-peptideが極めて水溶性の高い、安定6量体複合体を形成するという点に着目し、このN36/SC-peptide複合体を、(1)不溶性蛋白質フラグメントの可溶性デバイスとする、(2)N36とSC-peptideに不溶性蛋白質フラグメントを結合させ、水溶液中で可溶性複合体を形成させると共に、2つのフラグメントの反応点の距離を近づける、(3)N36あるいはSC-peptide/不溶性蛋白質フラグメントの結合部位に人工スプライシングシステム(インテインシステム)を導入することにより不溶性フラグメントの縮合を達成させるとともに、不要になったN36/SC-peptide複合体は縮合したフラグメントから自動的に遊離させる、という不溶性蛋白質の新たな合成戦略を立案し研究展開を行ってきた。 本年度はリポソームを利用した不溶性蛋白質の化学合成について検討を加えた。その結果、チオエステルを利用するケミカルライゲーション法を利用すれば、難溶性ペプチドフラグメントであっても、脂質二重膜中で極めて効率的に反応に、2回膜貫通型の受容体モデルへと変換できることを明らかとした。今後は、本手法の不溶性蛋白質合成への展開例を増加させ、その有用性を検証する予定である。さらに、本年度は、ペプチド鎖の更なる延長を目的とし、新規光切断型保護基の開発を行い、基礎研究レベルではあるものの、本保護基を利用することにより、従来困難であったTandem型ライゲーションが可能であることを明らかとした。
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