研究課題/領域番号 |
15659051
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
植田 高史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90244540)
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研究分担者 |
島田 昌一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20216063)
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (20326135)
平林 義章 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (30181184)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | CO_2受容器 / 嗅覚受容体 / 味覚受容体 / カルシウムイメージング / 電気生理学 / Carbonic anhydrase / 免疫組織化学 / in situハイブリダイゼーション |
研究概要 |
我々は新規のCO_2受容体を同定するため、いくつかの実験を平行して行った。第1に「嗅覚系CO_2受容細胞の同定と解析システムの構築」では、carbonic anhydrase(CA)の遺伝子発現をラットの発育過程で確認した。次に剥離したラット嗅上皮に様々な濃度のCO_2を処理できるようなシステムを考案し、実験を重ねているが、残念ながら今現在までにポジティブな応答は観察できていない。第2にCA陽性の細胞の分布は、嗅覚受容体の分布と類似している点から嗅覚受容体の中にCO_2に応答する受容体があることが予想された。Gタンパク質に共役した嗅覚受容体の研究の最大の問題はその機能解析にあり、既に報告されている受容体ですら、ある研究室では再現してその応答を見ることが困難なことが報告されている。我々は、まずこのような既に報告されている嗅覚受容体mOR-EGを譲り受け、この機能の解析ができるように工夫した。その結果、マウスのGα15という様々な受容体に結合するGタンパク質αサブユニットを用いた嗅覚受容体の解析系を構築することに成功した。さらに鼻腔上皮にはTAS2Rと呼ばれる味覚受容体として単離された受容体も存在していることが報告された。TAS2Rは嗅覚受容体と同じロドプシン型Gタンパク質共役型受容体(GPCR)に所属し、さらにそのほとんどの機能が未だ明らかとなっていない、嗅覚受容体と良く似た遺伝子である。嗅覚受容体は1000近くあるのに対してTAS2Rは数十個しかない。我々はこの遺伝子を単離し、さらにはこの遺伝子の機能を解析するシステムを構築することに成功した。他の嗅覚受容体や味覚受容体の解析にも成功してるので、本研究の結果は今後この研究課題についての一助となる。
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