研究課題/領域番号 |
15659067
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
寺岡 弘文 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30019137)
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研究分担者 |
朝比奈 欣治 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (40345294)
齊藤 佳子 (斉藤 佳子) 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教務職員 (50178969)
寺本 研一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80197813)
田中 雄二郎 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70236644)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 再生医療 / ES細胞 / 臍帯血 / 肝細胞 / 肝細胞移植 / 細胞融合 / 細胞分化 / 霊長類 / 肝臓移植 |
研究概要 |
ヒト臍帯血有核細胞および多能性前駆細胞から肝細胞への分化誘導 ヒト臍帯血有核細胞をHGF/FGF/SCF/LIFを添加した培地にて培養すると、アルブミン陽性・CK-19陰性の成熟肝細胞とアルブミン陽性・CK-19陽性の肝前駆細胞に分化するが、アルブミン陰性・CK-19陽性の胆管上皮細胞は認めなかった(Stem Cells,2003)。そこで、胆管上皮細胞への分化を図るべく、胆汁酸を添加して培養したところ、CK-19のみ陽性である胆管上皮細胞様細胞を免疫染色によって確認できた。肝前駆細胞、肝細胞、胆管上皮細胞の誘導条件をさらに詳しく解析中である。 肝障害マウス中での移植肝細胞への分化誘導と増幅 カニクイザルES細胞から形成した胚様体を接着培養することにより、アルブミンとCK-18の抗体に陽性な肝細胞様細胞を分化誘導できた。Cyp3a1遺伝子発現はどちらもリファンピシンで誘導され、機能的肝細胞の誘導が示唆された。次に、接着培養胚様体由来細胞を肝障害モデルであるuPA/SCIDマウスに経脾門注したところ、マウス肝臓中にサルアルブミンを発現する肝細胞塊が高頻度に得られ、マウス血清中にサルアルブミンも検出できた。サルアルブミンを発現する肝細胞様細胞のほとんど全ての細胞核には、サルの染色体と共にマウスの染色体が認められたことから、サルES細胞から分化した細胞とマウス肝細胞の細胞融合の結果であることが判明した。サルES細胞を移植すると奇形腫は形成されるが、サル由来肝細胞様細胞も融合細胞も認められない。本結果は、霊長類ES細胞由来細胞が、機能的な肝細胞として移植肝臓中に生着することを初めて示したものである。 マウスES細胞由来胚様体中の未分化細胞の除去による奇形腫形成回避 マウスES細胞から懸滴培養で得た胚様体を接着培養することによって肝細胞への分化誘導を証明してきたが、これら分化細胞中には奇形腫の原因となる未分化細胞が含まれている。肝細胞画分からパーコールによる遠心分離とPECOM-1抗体を用いたMACS法によって未分化細胞を除去することによって奇形腫形成を阻止できた。本成果は、霊長類ES細胞からの肝細胞への分化誘導研究にも応用できる
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