研究課題
萌芽研究
遺伝子治療において、遺伝子導入に用いるベクターとしては、主に、ウィルスに由来したベクターが用いられているが、一長一短があり、種々の改良がなされている。一方、ウィルスに由来しない毒性の低い、自律複製能を有するエピソームベクターは、動物細胞ではまだ開発されていない。我々は、真核細胞の複製開始機構に基づいて、複製開始複合体を特定の配列にtargetすることにより、より効率良く複製複合体の構築をおこない、強い自律複製能を有するエピゾームベクターの開発を計画した。この目的のために、本年度は、分裂酵母ORCのDNA結合ドメインであるORC4のDNA結合ドメインをヒトORC4のN端に融合した分裂酵母-ヒトキメラORC4(Sp-huORC4)を作製し、動物細胞内で発現した。さらにこのplasmid上に、分裂酵母ORC4の標的配列であるAT-rich複製起点配列を導入した。このplasmidを現在動物細胞に導入し、一過性に自律的に複製できるかどうかを検討した。現在、さらに効率よく複製し、安定に維持されるベクターの開発をすすめている。
すべて 2005 2004 その他
すべて 雑誌論文 (6件) 文献書誌 (7件)
J.Biol.Chem. 280
ページ: 12976-12987
ページ: 13062-13070
Genes to Cells (In press)
Cell Cycle 3
ページ: 300-304
Cancer Res. 64
ページ: 6791-6796
Biochem.Biophys.Res.Commun. 32
ページ: 554-561