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ジーントラップ法を用いた蛋白合成制御とその異常による発がん機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15659074
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 病態医化学
研究機関広島大学

研究代表者

信國 好俊  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教授 (80295641)

研究分担者 石田 万里  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助手 (30359898)
研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード蛋白合成制御 / ジフテリア毒素 / ジフタマイド / ジーントラップ / 挿入変異 / 遺伝子機能 / 挿入変異細胞ライブラリー / CHO細胞
研究概要

ジフテリア毒素感受性に関与する遺伝子群を明らかとすることで、翻訳伸長因子EF-2(elongation factor 2)のジフタマイド形成と蛋白合成制御機構の生理学的役割、ならびにその異常によるヒト疾患の発症機構を解明することを目的として研究を進めた。
OVCA1は、卵巣がんおよび乳がんにおいて高頻度でLOH(loss of heterozygosity)が見られる17p13.3領域から、ポジショナルクローニング法で単離同定されたがん抑制遺伝子である。これまでに、OVCA1の発現は腫瘍細胞で減少していること、またその過剰発現はG0-G1期の細胞の増加と細胞成長の抑制をきたし、さらに、OVCA1の強制発現は卵巣がん細胞の成長を抑制することが示されてきた。更に、OVCA1遺伝子ノックアウトマウスの解析から、OVCA1は細胞の増殖、マウス胎児の発育そして発がんの制御に関与していることが明らかとされた。以上のごとくOVCA1の生物学的ならびに細胞生物学的機能は示されたものの、その生化学的な役割は長い間不明であった。
今回我々は、ジーントラップ挿入変異細胞ライブラリーの中からジフテリア毒素ならびに緑膿菌外毒素Aに耐性を示す変異細胞の単離に成功した。そして、この変異細胞ではジーントラップ法によってOVCA1遺伝子が破壊されていること、OVCA1の野生型遺伝子の導入発現によって変異細胞の毒素感受性は完全に回復すること、更に、がん抑制遺伝子OVCA1は翻訳伸長因子EF-2のジフタマイド生合成経路の構成成分であることを明確に示し得た。
このことから、蛋白合成制御の異常が発がんの重要な分子機構の一つである可能性を示した。また、ジーントラップ挿入変異細胞ライブラリーを用いた機能遺伝学的アプローチによる特定の機能に関与する遺伝子群の解明法を確立した。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Gene trap mutagenesis-based forward genetic approach reveals that the tumor suppressor OVCA1 is a component of the biosynthetic pathway of diphthamide on elongation factor 22005

    • 著者名/発表者名
      Nobukuni Y., Kohno K., Miyagawa K.
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 280

      ページ: 10572-10577

    • NAID

      130007000772

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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