研究課題/領域番号 |
15659094
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
林 良夫 徳島大学, 歯学部, 教授 (00127854)
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研究分担者 |
石丸 直澄 徳島大学, 歯学部, 助教授 (60314879)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | シェーグレン症候群 / アポトーシス / Fasリガンド / 分子制御 / 疾患モデル / 自己免疫 / 治療法 / α-フォドリン |
研究概要 |
Fasとそのリガンド(FasL)経由のアポトーシスが多くの自己免疫疾患の発症機構に重要な役割を果たしていることはよく知られるが、その経路をブロックすることによる病態抑制効果については明確な実験報告がなされていない。申請者らはシェーグレン症候群疾患モデルマウス唾液腺局所においてはFasL陽性活性化T細胞による腺組織破壊が不可逆的に進行し、膜タンパク分子がシステインプロテアーゼの活性化をうけて病因性自己抗原として機能している可能性を明らかにしている(J.Clin.Invest.110:361,2002)。末梢トレランスの維持には病因性自己抗原を介した経路が中心的な綾割を果たしていることを明ちかにした(J.Immunol.167:6031,2001)。また、自己抗原120KDα-フォドリンは唾液腺上皮細胞のアポトーシスに伴うカスパーゼの活性化によって分断化をうけ病因性抗原として機能発現する可能性を明らかにするとともに、カスパーゼに対する特異的阻害剤をin vivoへ投与することにより病態発症をブロック出来ることが確認されている(J.Immunol.169:1050,2002)。そこで本研究ではFasリガンドの中和抗体をモデルマウスin vivoへ投与することによって、FasL発現の分子制御による自己免疫病態の抑制が可能か否かに付いて検討を加え、点眼ルートを用いることにより病態抑制効果のあることを見い出した。従来まで国内外の研究においてFasL発現の分子制御による自己免疫疾患の病態抑制効果については明確な実験報告がなされていない。本研究によって初めてFasL発現の分子制御による自己免疫病態の抑制効果が明らかにされ、自己免疫疾患に対する病因に基づいた疾患特異的治療法の臨床応用への道を拓くことが可能となった。
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