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n-3系多価不飽和脂肪酸摂取と致死的疾患罹患後の心理的ストレスの関連

研究課題

研究課題/領域番号 15659152
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 公衆衛生学・健康科学
研究機関名古屋市立大学 (2004-2005)
国立がんセンター研究所 (2003)

研究代表者

明智 龍男  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (80281682)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード致死的疾患 / 肺がん / 抑うつ / n-3系多価不飽和脂肪酸 / ストレス
研究概要

目的:本研究では、わが国において頻度が高い難治がんの代表であり、かつ患者の抱える心理的ストレスが高いことが知られている肺がん患者を対象として、肺がんの告知後・治療前の時期における心理的ストレスとn-3PUFA摂取量との関連を明らかにすることを目的とした。
対象:国立がんセンター東病院呼吸器科にて新規に未治療原発性肺がんの患者と診断された患者を対象とした。
方法:対象症例が入院後、がんに対する治療開始前に、心理的ストレスと食事習慣について調査を行った。心理的ストレスは、不安、抑うつの自己記入式の評価尺度であるHospital Anxiety and Depression Scale(HADS)にて評価した。がん診断告知以前のn-3PUFA摂取量は、半定量食物摂取頻度調査票がんセンター臨床疫学研究部版を用いて評価した。なお、研究に先立ち、施設の倫理審査委員会に研究プロトコールを提出し、研究の科学性、倫理性の審査を受け、承認を受けた。
結果:最終的に771名から有効なデータが得られた(平均年齢64±9歳、男性72%、病期IIIa-IV期が53%)。HADSのカットオフ値から、対象の56%に介入が望まれる抑うつ状態が存在することが示唆された。n-3PUFAの摂取量を4分位を用いて4群に分け、最も摂取量が少ない群を対照群として、各群の抑うつ罹患のオッズ比(年齢、性、身体的機能、痛み、喫煙、アルコール摂取量、BMI等を調整)を算出したところ、n-3PUFA摂取量が多くなるに従い、抑うつへの罹患率が有意に減少することが示された(p for trend=0.022)。n-3PUFAを構成する個々の脂肪酸の摂取量と抑うつの罹患を検討したところ、EPA、DHAと抑うつとの有意な関連は認められなかった一方、α-リノレン酸と抑うつとの間には有意な関連が認められた(p for trend=0.004)。
結論:n-3PUFA摂取、中でもα-リノレン酸の摂取が、肺がん診断後の抑うつ状態への罹患に関連する可能性が示唆された。本結果は、n-3PUFAの摂取が、致死的疾患罹患後の心理的ストレスを軽減するうえで有用である可能性を示唆している。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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