研究課題/領域番号 |
15659226
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三浦 修 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10209710)
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研究分担者 |
新井 文子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70359678)
山本 晃 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (00281717)
三木 徹 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90242180)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 造血器腫瘍 / シグナル伝達 / 白血病 / 悪性リンパ腫 / STAT5 / Jak2 / Lyn / チロシンリン酸化 |
研究概要 |
細胞内シグナル伝達機構においてチロシンリン酸化は、チロシンキナーゼの活性化やその基質蛋白質のリン酸化によるシグナル伝達経路の活性化を意味する事から、造血器腫瘍(各種白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)の患者検体(末梢血、骨髄穿刺液、リンパ節生検材料等)を採取し、単核細胞分画の細胞抽出液を調整し、抗体アレイ法を応用して網羅的にシグナル伝達関連蛋白質のチロシンリン酸化を多数の症例や解析するための実験条件を設定する目的で、まず抗リン酸化チロシン抗体(4G10)およびJak2・STAT3・STAT5・Erk・CrkL・Lyn等の種々のシグナル伝達因子のリン酸化特異的抗体を用いてWesternブロット法による解析を施行した。これらの解析により、数例の急性骨髄性白血病症例においてSTAT5のチロシンリン酸化を、また、急性リンパ性白血病の1症例においてLynの強いチロシンリン酸化とRasGAPとの結合を見いだし、in vitro kinase assayによりLynの強い活性増強を認めた。さらに、慢性骨髄性白血病症例ではBCR/ABLの自己リン酸化を確認すると供に、下流のSTAT5やCrkLのチロシンリン酸化の亢進とSTI571処理による抑制を認めた。これらの結果をコントロールとして用いることで、抗体アレイ法を応用した網羅的シグナル伝達関連蛋白質のチロシンリン酸化検出法の条件を設定し、シグナル伝達因子や経路の活性化のパターンと、疾患の病態分類・治療反応性・予後との相関に関してもデータを蓄積して関連を明らかにするため症例の蓄積中である。
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