研究課題/領域番号 |
15659323
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
澤 芳樹 大阪大学, 医学部附属病院, 助教授 (00243220)
|
研究分担者 |
福嶌 教偉 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (30263247)
高野 弘志 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70346196)
戸田 宏一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40379235)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 拡張型心筋症 / 筋芽細胞シート / 心筋梗塞 / 筋芽細胞 / 温度応答性培養皿 / 電気生理 |
研究概要 |
1.温度応答性培養皿を用いて、心筋細胞シートを作成し、これを重層化し、障害心の心外膜側に移植する方法を考案した。Lewis rat新生仔の心筋細胞を単離し、これを温度応答性培養皿にて培養し、20℃にてシート状になった心筋細胞シートをはがし、これを2枚重ねにして重層化した。重層化した心筋細胞シートはhomogeneousな3次元構造を持ち、心筋細胞シート間の電気的結合が確認でき、自己拍動能を有した。この心筋細胞シートをLewis rat梗塞心の心臓表面に貼付した。心筋細胞シートは心臓表面に接着し、また梗塞心の機能改善をみとめた。そして、自己筋芽細胞シートを作成し、梗塞心に移植したところ、筋芽細胞シートは、血管新生を伴って、梗塞心の機能向上を認めた。(現在、論文投稿中) 2.拡張型心筋症ハムスターへの筋芽細胞シート移植 拡張型心筋症ハムスターの27週齢時に、筋芽細胞シートを2層化して移植し、経時的に心機能を測定し、心筋構造蛋白の免疫染色を行った。筋芽細胞シートを移植した群は、従来の針による細胞移植法と比較して、有意な心機能の向上を認め、左室壁の肥厚化をみとめた。また、dystroglycan,α,δ-sacroglycanの濃染性を認めた。すなわち、拡張型心筋症の進行性の繊維化を針移植よりも有意に抑制した。また、筋芽細胞シート移植群は他群と比較して、生命予後は延長した。(現在、論文投稿中) 3.梗塞心への筋芽細胞移植 8週齢のLewis ratに心筋梗塞モデルを作成し、梗塞完成後2週間後に、自己筋芽細胞シートを移植し、経時的に心機能を測定、免疫染色を行った。従来の針による筋芽細胞移植に比し、有意に左室壁の肥厚、心機能の改善を認めた。また、肥厚した左室壁にはSca-1,CD34+などの幼弱な細胞が確認された。(現在、論文投稿中)
|