研究課題/領域番号 |
15659361
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
白石 秀夫 岩手医科大学, 医学部, 助手 (50235735)
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研究分担者 |
嶋村 正 岩手医科大学, 医学部, 教授 (70162691)
寺崎 一典 岩手医科大学, 医学部, 助手 (60285632)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | FDG-PET / 骨軟部腫瘍 / 標準値 / PET / 標準値設定 / 術前療法 / 定量化 |
研究概要 |
FDG-PET (positron emission tomography)は腫瘍の増殖能を測るための方法として取り入れらた核医学検査の一種である。今回我々は骨軟部腫瘍の良悪性・化学療法・放射線療法などの術前療法効果判定などいろいろな分野で活用可能か否かを研究した。平成15,16年の2年にわたり基礎研知としてデータを蓄積し、定量化、標準値の設定を試みた。現在23例の当科受診した骨軟部腫瘍患を対象とし、データを逐次解析し、画像解析装置(Dr. view/Linux)で検討を行った。骨肉腫・ユーイング肉腫の症例においては種々の因子を排除しきれてはいないが、50%以上のSUV値の低下は従前療法が有効である証となる可能性を示唆され病理学的にも証明され、予測値としての重要性が考えられた。悪性・良性の鑑別においては、腫瘍のFDGの取り込みをみると、巨細胞腫などは悪性腫瘍のように高く、脂肪腫などは低いのは当然予想できたが、好酸球性肉芽種などの疾患は悪性よりも高く、鑑別にはなかなか難しかった。また脂肪系の腫瘍では高分化型の脂肪肉腫では脂肪腫に比し、高い集積をすることが予想されたが、その判断は難しく、病理との対比でも判然とはしなかった。結果的に腫瘍の本質を捕まえること、定量化・標準値の設定ということにおいては、良性・悪性の鑑別と言う面でははっきりとカットオフ値をもうけることは難しいと考えられた。しかし、術前療法前後の結果からみると、当初考えられたSUV値の変動を参考とすれば、MRIなどの診断によらず効果判定をより迅速に行える可能性を示したものであると考えられた。今後さらに症例の蓄積により精度の向上を目指し標準値の設定の検討したいと考えている。
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