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全身麻酔中の低体温予防の研究-中枢性ノルエピネフリン作動性神経活性は関与するか

研究課題

研究課題/領域番号 15659366
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関弘前大学

研究代表者

松木 明知  弘前大学, 医学部, 教授 (20003543)

研究分担者 櫛方 哲也  弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (80250603)
廣田 和美  弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20238413)
小谷 直樹  山形大学, 医学部, 教授 (30205405)
研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードα_1レセプター / 視索前野 / 低体温 / 全身麻酔
研究概要

申請者らはイソフルレンが視索前野(POA)のノルエピネフリン(NE)放出を増加させることを報告した。放出されたNEは結合したレセプターの種類により様々な作用を及ぼすが、POAでは体温及び意識レベルの低下が主な作用と考えられる。
ラットのPOAにNEを微量注入すると、α_1レセプターを介して体温低下が惹起されることは遍く知られた事実である。依って今回我々は、イソフルレンによるPOAのNE放出増加はα_1レセプターを介して体温低下に関係しているとの仮説をたて、検証した。
体重350-420gの雄性ウィスター系ラット(各群n=6)のPOAにNE(0、0.1、1μg)、プラゾシン(PRZ;α_1antagonist)0、0.05、0.5μg、又はNE1.0+PRZ0.5μgを微量注入(0.4μ1)、1時間後に2%イソフルレンを30分吸入させた。体温は直腸温を指標とし、注入前から麻酔終了50分後までの10分毎に得た測定値からarea under curveを計算、各群間の比較をした。
その結果、NE1μgは対照群に比し直腸温を低下させ、PRZ0.05、0.5μgは上昇させた。又、NE1.0+PRZ0.5μgはNEの体温低下効果を拮抗した。
イソフルレン麻酔による体温低下の機序の一つとしてPOAのα_1レセプターの関与が示唆された。
全身麻酔中に体温が低下することは遍く知られている事実である。低体温は生体に様々な悪影響を及ぼす。例えば、覚醒時振戦の原因となり、酸素消費量の急激な増大の為、心肺予備能の少ない患者では虚血性心疾患の発症や増悪等、転帰に重大な影響を及ぼしうる。又、術中の低体温が術後感染誘発の要因になるとの研究もなされ、出血傾向も増幅される。これらの影響は患者に無用の負担を強いるばかりか、治療に要する医療資源の消費増加になるため出来るだけ予防することが望ましい、現在使用されている様々な保温具を有効に使い、更に本研究を基に神経機序の面からも何らかの対策を講じることがより一層医療にとって有効であろう。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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