研究課題/領域番号 |
15659516
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
牧本 清子 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80262559)
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研究分担者 |
泉 キヨ子 金沢大学, 医学部, 教授 (20115207)
芦田 信之 甲子園大学, 現代経営学部, 教授 (50184164)
河村 葉子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30294101)
許田 志津子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30362693)
鈴木 みずえ 三重県立大学, 看護学部, 教授 (40283361)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 看護事故 / ヒヤリ・ハット / 報告もれ / 事故の分類 / 検証方法 / 医療事故 / サーベイランス / 調査方法 / インシデント / 看護ケア |
研究概要 |
ヒヤリ・ハットや医療事故データの報告もれの検証方法を開発するために、医療事故に関する文献収集を行い、調査方法、発生率の把握を試みた。しかし、医療事故に関する定義や概念枠組みが確立されていないため、発生率の比較は困難であった。そこで、看護事故(nursing error)に焦点をあて、看護事故の分類方法を構築した。看護事故を事故発生の次元と事故分類の次元に分類した。事故発生の次元は以下の3つから構成される:I)看護ケア基準からの逸脱、II)因果関係が明らかadverse outcome、III)基準以下のケアで発生しやすいadverse outcome。因果関係が明らかな、adverse outcomeは、事故分類の次元として以下の5つに分類した:1)医療者の事故の認識レベル(ヒヤリ・ハット、インシデントなど)、2)事故の原因(知識不足、多忙など)、3)事故の発生場所(手術室、ICU,診療所など)、4)事故の種類(誤薬、記録、医療機器の操作ミスなど)、5)患者への障害の程度(障害無しから死亡まで)。基準以下のケアで発生しやすい事故としては、褥創、術後の尿路感染や肺炎などが含まれる。これらの看護事故の研究方法は、事故の分類方法とも一致していた。Iのケア基準からの逸脱は、観察による前向き研究、IIのadverse outcomeは、主に後ろ向きのデータ収集、IIIは、退院時データベースを用いた生態学的研究である。報告もれの一つの指標として、多施設のデータを比較する院内感染のサーベイランスで、2標準偏差、、または10パーセンタイル以下は、感染の把握ができていない可能性を示唆する。看護事故の多施設でのデータ収集は困難であるが、多様な方法を用いて事故の発生を把握する必要がある。本研究の成果は国内外の学会で発表した。
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