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常染色体劣性若年性パーキンソニズムの原因遺伝子産物Parkinの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 15680011
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経解剖学・神経病理学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

今居 譲  理研, 研究員 (30321730)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
27,170千円 (直接経費: 20,900千円、間接経費: 6,270千円)
2005年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2004年度: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2003年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
キーワードパーキンソン病 / ユビキチン / プロテアソーム / ドーパミン / パエル受容体 / 黒質-線条体 / パーキン / ユビキチン-プロテアソーム / 神経変性疾患 / Parkin / Pael-R / 小胞体関連分解 / Lewy body / ユビキチンリガーゼ
研究概要

パーキンソン病は黒質ドーパミン神経細胞の欠落を特徴とする神経変性疾患である。常染色体劣性若年性パーキンソン病(AR-JP)の原因遺伝子parkinは、若年型の遺伝生パーキンソン病の約半数でその変異が報告されている。その遺伝子産物parkinは、ユビキチン-プロテアソーム経路のユビキチンリガーゼとしての活性をもち、パーキンソン病タイプの変異体にはこの活性が失われている。
我々はparkinの基質として、ドーパミン神経細胞に豊富に発現する膜タンパク質パエル受容体を同定した。さらに、パエル受容体が、parkinにより分解されず小胞体内に蓄積すると、神経細胞死がおこることを示した。パエル受容体の生理機能を知るため、パエル受容体ノックアウトマウス(Pael-R KO)とパエル受容体トランスジェニックマウス(Pael-R Tg)を作製した。Pael-R KOは、線条件におけるドーパミン含量が60%程度まで低下しており、Pael-R Tgにおいては、その含量が120%程度増加していた。また、脳内ドーパミンの含量に応じて、Pael-R Tgでは活動量が増え、Pael-R KOでは活動力が減少していた。このことから、パエル受容体は、ドーパミン神経のドーパミン分泌の促進に関与していることが示唆された。さらに、Pael-R Tgにおいては、MPTP、6-OHDAといったドーパミン神経毒に対して高感受性であり、一方、Pael-R KOは抵抗性を持っていた。このことから、ドーパミンの過剰産生状態が、ドーパミン神経にストレスを与え、ドーパミン神経の選択的変性の一端をになうことが考えられる。Pael-R Tgの表現形は、別途作製したParkinノックアウトマウスの表現形と非常に似ていた。すなわち、体重の減少、線条体ドーパミン、DOPACの増加の傾向を示した。Pael-R Tgの老化後の表現形は解析予定。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 文献書誌 (8件)

  • [雑誌論文] How do Parkin mutations result in neurodegeneration?2004

    • 著者名/発表者名
      Imai, Y.
    • 雑誌名

      Current Opinion in Neurobiology 14・3

      ページ: 384-389

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Imai, Y.: "How do Parkin mutations result in neurodegeneration?"Current Opinion in Neurobiology. 14・3(in press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Murakami, T.: "Pael-R is accumulated in Lewy bodies of Parkinson's disease"Annals of Neurology. (in press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Imai, Y.: "A product of the human gene adjacent to parkin is a component of Lewy bodies and suppresses Pael receptor-induced cell death"Journal of Biological Chemistry. 278・51. 51901-51910 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Yang, Y: "Parkin suppresses dopaminergic neuron-selective neurotoxicity induced by Pael-R in Drosophila"Neuron. 37・6. 911-924 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Takahashi, R.: "Pael receptor, endoplasmic reticulum stress, and Parkinson's disease"Journal of Neurology. 250・Suppl3. III25-III29 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Takahashi R: "Parkin and endoplasmic reticulum stress"Annals of the New York Academy of Sciences. 991. 101-106 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 今居 譲: "パーキンソン病におけるドーパミン神経細胞死:異常タンパク質の蓄積は原因か結果か?"蛋白質・核酸・酸素「細胞における蛋白質の一生」. 増刊号(In press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 今居 譲: "小胞体ストレスと神経変性疾患"痴呆症学. 61・増刊9. 77-82 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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