配分額 *注記 |
14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2005年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2004年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2003年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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研究概要 |
電子線照射によって薄膜表面上の任意の領域に形成できるナノメーターサイズのくぼみの集合(表面ラフネス)を核形成のための鋳型(テンプレート)とする位置制御された表面ナノ構造の形成に関し、その形成機構を精密解析した。また、形成されたナノ構造の光学特性を調べるための測定法を開発した。 電子線の照射量に依存する表面ラフネスが存在するシリコン表面上に金原子を蒸着し、熱処理して金微粒子を形成したのちその空間分布と個々のサイズを調べた。解析より、表面ラフネスに依存する拡散係数および吸着係数の兼ね合いで金微粒子の空間分布とサイズが変化する、とする独自の理論で実験結果がよく説明できた(K.Torigoe, Y.Ohno, T.Ichihashi and S.Takeda, Inst.Phys.Conf.Ser.,in press)。当初計画していたくぼみの内部への金原子の充填は本研究手法では原理的に無理であることが明らかになったが、電子線量を調節し適当な表面ラフネスを導入すると、その表面上に選択的に金ナノ構造の集合体を形成できることを示した(K.Torigoe, Y.Ohno, T.Ichihashi, and S.Takeda, to be published in Physica B)。 ナノ構造独自の光学特性を評価するためには、高い空間分解能で光学測定することが必然である。とりわけ、内部構造や形状に依存する偏光特性の評価が重要と考え、従来より独自に開発を進めてきた、透過型電子顕微鏡内その場可視分光測定装置の改良を進めた。その手法を用いて、半導体内部に存在するナノ構造の光学特性を明らかにした(Y.Ohno, Phys.Rev.B72(2005)121307(R),Y.Ohno, Appl.Phys.Lett.87(2005)181909,etc.)。
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