配分額 *注記 |
15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2005年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2004年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2003年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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研究概要 |
本研究では,組織が衰退・滅亡する過程とそのパターンについて,2つの大きな枠組みを見出し,研究を行った。まず第1に,組織の外的な要因,すなわち経営環境がもたらす競争的緊張や脅威,新しいテクノロジーの出現に伴う適応の問題が挙げられる。2つ目の枠組みとは,組織内部の要因であり,具体的には,組織構造,情報処理能力,パワー関係,そして,組織学習などの要因が考えられる。本研究では,衰退・滅亡にいたる過程の中で,必ず組織は外的な要因による脅威と,内的な要因による制約を受けており,この2つのフォースのインターアクションが,パターンを形作っているのではないかと考え分析を行った。前者に関する研究成果の1つとしては,東京23区内におけるホテルの企業行動を分析したものが挙げられる。競争力が高いホテルほど,より高いラック・レートを設定する傾向があることから,ラック・レートの偏差をホテルが持つ全国レベルでの複市場コンタクトによって説明したものである。これにより,複市場コンタクトと競争力についての知見を加え,また,組織が衰退するプロセスの中に,外部組織との競争的インターアクションがあることを見出した。後者については,私がGreveと発表した組織内パワーに関する論文では,部門間のパワーや組織内のパワー格差が固定化され,path-independentのレベルが高くなることによって,組織はより変革を行いにくく,特に,その影響は組織のパフォーマンスが低迷しているときに強くなることが明らかになっている。さらに,SineとKirschとの共同研究論文では,官僚的組織構造が実はベンチャー企業にとって成長の糧になることを実証的に発見した。
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