研究課題
若手研究(A)
平成17年度は、平成16年度に製作したRMF-FNAをLHDに実際に設置し、その動作確認をおこなった。RMF-FNAは、LHDからの漏れ磁場を利用して、粒子のエネルギー弁別を行っているが、その磁場強度が実験の目的に応じて変化することが計測上の困難となりうる。そこで、RMF-FNAでは、この変化を考慮に入れ、LHDの閉じ込め磁場が0.5-3[T]の範囲で変化した場合において計測が可能となるような工夫を施した。具体的には、中性粒子が通り抜けるピボットアパチャー及びそれがイオン化されるカーボンフォイルの位置を可変にし、計測視線から検出素子測定面までの距離を、磁場強度に応じて変化させることが出来るようにしてある。この工夫によって、磁場が変化した場合においても、特定のエネルギーの粒子が同一の検出素子によって計測ができるようになっている。実験において、複数の磁場強度でRMF-FNAの動作を確認し、このアイデアの正当性を確認した。また、2点での観測視野での計測も行い、RMF-FNAにおいて採用している手法が当初目的としていた空間及びエネルギーの2次元高速イメージング計測に利用できるという原理を検証した。また、アルフベン固有モードが発生している時の磁場揺動強度と高エネルギー中性粒子信号強度の間の相関を調べた。バーストに伴って変化する高エネルギー粒子の信号強度の変化は、磁場揺動強度に対して閾値を持ち、その磁場揺動強度のおよそ2乗と相関があることがわかった。これは、LHDにおけるTAEモードに伴う高エネルギー粒子の輸送が、磁場揺動によって形成される磁気島の重なり合いに伴うものであるということを示唆する。
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