研究課題
若手研究(A)
平成16年度までに、形成のモデルケースとして、電気化学インプランテーションによるアルミニウム窒化、亜鉛窒化物、スズ窒化物の形成を行い、形成条件と得られる窒化物の構造的特性・電子状態との相関を明らかにし、新規な窒化物半導体薄膜の創製手法を確立した。このような結果を踏まえ、平成17年度は、溶融LiCl-KCl中(450℃)におけるマグネシウム窒化物の形成とその物性評価を行った。まず、熱力学的考察により、LiCl-KCl中(450℃)におけるMg-N系の電位-pN3-図を作成し、Mg3N2化合物の熱力学的な安定電位領域を明らかにした。次に、窒化リチウム(Li3N)を添加したLiCl-KCl中(450℃)において、マグネシウム電極を用いてサイクリックボルタンメトリーを行い、電極挙動を明らかにするとともに、実際の窒化物形成電位に関する知見を得た。さらに、マグネシウム電極を用いて、種々の電位で定電位電解を行い、得られたサンプルをX線回折法により分析した。その結果、0.3V vs.Li+/Liより卑な電位領域では、Mg-Li合金が形成することを明らかにした。また、0.4-0.8V vs.Li+/Liにおいては、黄色のMg3N2化合物薄膜が形成することを確認した。また、この化合物薄膜の紫外可視領域の反射率測定を行った結果、バンドギャップが、直接遷移型を仮定した場合3.15eV、間接遷移型を仮定した場合2.85eVとなることを明らかにした。
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