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正20面体クラスター固体のキャリアダイナミクスと電子状態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15686026
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機材料・物性
研究機関東京理科大学 (2004)
東京大学 (2003)

研究代表者

曽我 公平  東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (50272399)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
28,600千円 (直接経費: 22,000千円、間接経費: 6,600千円)
2004年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2003年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
キーワードボロン / 正20面体クラスター / クラスター固体 / 光伝導 / ホール効果 / キャリアダイナミクス
研究概要

本研究はボロン正20面体クラスター固体において、ホール効果を暗中および光励起下で測定し、そのキャリアダイナミクスを解明することを目的としている。昨年度研究においては、ボロン正20面体クラスター固体の代表格であるβ菱面体晶ボロン(βボロン)において定常レーザー光を照射した場合の光伝導を室温から約50Kの低温に渡って測定した結果、βボロンの定常光照射下での光伝導強度は温度を下げるに従って一度減少し、約150Kを境にして再び増大することが明らかになった。この現象はβボロンの複雑な電子構造に伴う複雑な伝導機構を示唆するものであった。本年度研究においては引き続きβボロンについて、暗中および光励起下でホール効果測定を行い、そのキャリアタイプとキャリア濃度、移動度を明らかにすることによりキャリアダイナミックスの解明をさらに進めることを目的とした。ボロンは純物質半導体であるにも関わらず、抵抗が極めて高いためにこれまで室温におけるホール効果の測定が行われたことはない。本研究では試料の形状、電極の配置に工夫を施すことにより、世界で始めて純物質半導体であるボロンの暗中および光励起下におけるホール効果測定に成功した。その結果、暗中ではP型伝導が支配的であるのに対し、光励起下ではN型伝導が支配することが明らかになった。ゼーベック係数に関する既往の研究から、暗中のP型伝導は示唆されており、本研究のホール効果測定の結果はこれに一致する。光励起下のキャリアタイプについてはパルス光を励起に用いたTOF法の報告があるが、この報文ではP型伝導しか観測されていない。本研究の定常光下でN型が支配するという結果とは一見矛盾するが、これらの現象はβボロンが光励起されると励起された電子は非常に早くトラップされるか再結合し、その後の伝導はトラップからの電子の熱離脱が支配するというモデルによって矛盾無く説明できる。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Li- and Mg-doing into Icosahedral Boron Crystals, α- and β-Rhombohedral Boron, Targeting High Temperature Superconductivity : Structure and Electronic States2004

    • 著者名/発表者名
      K.Soga, A.Oguri, S.Araake, K.Kimura.M.Terauchi, A.Furjiwara
    • 雑誌名

      Journal of Solid State Chemistry 177

      ページ: 498-506

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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