配分額 *注記 |
28,470千円 (直接経費: 21,900千円、間接経費: 6,570千円)
2005年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2004年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2003年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
本研究では、非平衡反応場において生ずる特異的な化学ポテンシャル場を触媒反応場に利用可能か検討することを目的として、様々な検討を行ってきた。 (1)偏光変調高感度反射赤外分光法(PM-IRRAS)による触媒表面の吸着種観察:特異化学ポテンシャル触媒反応場としての利用可能性が高い(La,Sr)Co03酸化物において、その場PM-IRRASにより高温下での吸着種の観察を行ったところ、吸着種に由来すると思われるピークが、1000〜1200cm-1付近にそれぞれ観測された。この結果によりPM-IRRASにより、酸化物上でも、その場吸着種同定ができることが示された。また、水素透過膜として期待されているPd-Ag合金表面において非平衡状態で共存する一酸化炭素により水素透過時の表面反応速度が大きく減少するが、その時に吸着COが大きく影響していることが同手法によって直接的に明らかとなった。 (2)Bサイト価数の触媒反応性への影響:(La,Sr)CoO3系酸化物(113相)を酸素還元触媒として用いた際に、一部(La,Sr)2CoO4の組成をとる214相と混在させることで触媒能が3桁程度向上することを見出した。これは混相となることで表面、特に界面に酸素収着のプリファレンスサイトが生成するためと考えられる。ただ、214相と113相のBサイト原子価が大きくずれる場合には性能向上が小さくなっており、酸素空孔量やBサイトイオンの価数が変化しながら、酸素収着サイトを減少させているためと考えられる。
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