研究課題/領域番号 |
15700061
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計算機システム・ネットワーク
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田頭 茂明 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70332806)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 無線LAN / 省電力化 / ユビキタス環境 / システムソフトウェア / 通信 / 省電力 / 転送制御 |
研究概要 |
持ち運べる計算機(移動計算機)の普及に伴って、移動先でネットワーク環境を柔軟熟に構築できる無線LANがユビキタス環境の通信基盤技術として注目されている。しかし、無線LANデバイスは、多くの電力を消費する点から、移動計算機の携帯性及び利便性を大幅に低下させる要因となっている。無線LANデバイスの省電力化は、快適なユビキタス環境の実現において解決すべき重要な検討課題である。本研究課題の目的は、無線LAN通信の省電力化を実現するシステムソフトウェアを研究/開発し、その有効性を実際の計算機環境を用いて明らかにすることにある。本研究では以下のような成果を得ている。 1、省電力を実現するための通信制御ソフトウェアを開発した。この省電力化ソフトウェアの基本的なアイデアは、無線LANデバイスが提供するDOZE状態(通信は行えないが低消費電力でデバイスを稼動できる状態)を積極的に用いて、無線LANデバイスの不必要な電力消費をカットすることである。具体的には、(1)通信プロトコルのトランスポート層の情報を用いてDOZE状態を適切に設定する状態制御機構と、(2)データ転送を低消費電力で実現する通信制御機構、を提案し、そのプロトタイプシステムを構築して評価を行った。結果から、本手法を用いることにより無線LANデバイスでの電力消費を、従来手法と比べて最大で約30%削減できることを確認できた。 2、ユビキタス環境を想定したコンテンツの効果的なキャッシュ技術、アクセスの集中を回避する負荷分散技術、及び効率的なルーティング技術を開発し省電力化を実現した。これらの技術は、通信量・通信回数の削減により処理を少なくすることで無線デバイスの省電力化を実現している。各技術の評価を行い通信量・通信回数が大幅に削減できることを確認した。
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