研究概要 |
以下のように研究を推進した. 1.高水準XML操作系を利用して大規模XML問合せを構築するためのプロトタイプシステムの改良. 昨年度までに開発してきた,異なるXMLデータベース間のマッチング結果から自動的にデータ変換のための大規模XML問合せを生成するためのプロトタイプシステムを改良した.具体的には,より複雑なスキーマ構造,変換への対応を可能とするために,データ問合せ生成モジュールのアルゴリズムの変更を行った. 2.実際のデータ変換シナリオを考慮したベンチマーク例の構築とデータ変換ツールの評価実験. まず,データ変換支援ツールを支援するためのベンチマーク構築の枠組みを開発した.これは,性能に影響を及ぼす要因に関してデータベース管理システムの性能評価のベンチマークとは大きく異なる事を考慮して設計したものである.次に,この枠組み基に電気機器販売店のデータベースをモデルとしたベンチマーク例を開発し,そのベンチマークを利用して開発したデータ変換支援ツールの効果について実験・検証を行った. 3.XML等のWebコンテンツの一貫性維持のための問合せ自動生成技術を用いた公開システムの開発. これまで開発してきたWebコンテンツ一貫性維持応用のための問合せ自動生成技術を利用した公開システムの開発を行った.デモンストレーション発表をいくつか行ったほか,本システムを用いて公開実験を開始した. 4.RDB上に作られたXMLビューに対するDOM操作からRDB問合せを自動生成するシステムの開発. RDB上のXMLビューに対してDOM操作を適用すると,RDBに対する効率的なSQL問合せを自動生成するシステムの開発を行い,実験評価を行った.その結果,単純なSQL問合せ生成方式と比べ大幅に性能が向上することが明らかになった.
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